7月28日
「ペテガリ岳」山行後のコインランドリーをする。
これまでの山行に使ったザックが汗まみれで、臭くてならない。
ついでにザックをコインランドリーで洗濯乾燥した。
なんと見事に復活した。匂い無し、汚れも落ちた。早くすればよかった。
静内を去るにあたって日高管内売出し中の「磯ちゃんぽん」を食べに
新冠温泉ホテルレストランへ行く。
どうです、豪華でしょう。1200円
ホタテ、エビ、タコ、アサリ、ツブガイetc。磯の勢揃い。
スープは二味仕立て。汁抱くの餃子添え。
あっさりスープに海の香り付きで完食。
一路「楽古岳」へ。
静内、新冠、浦河と国道235号を南下
浦河で左折、国道236号「天馬街道」に入る。
国道の左右は牧場「サラブレッド」銀座。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhSEpd0Hregm-9aHVqc65UUSb0xFsZtD5YT8yMzK0D1gDUTGQxzmHB8B-6OIp3GPrdc1EJPCL7qi7zWTV8FQnunMku0eC16LQSEu5MzurJCbz3YGnUT1NEdGfdLS4Af0By7OkcBxHFV5fAv/s280-rw/DSCF5226.JPG)
どこまでも牧場が連なっている。
国道が山に入り、牧場群が途絶えたところで
林道へ、約6㎞で楽古山荘。
山に入るに連れて空が真っ黒に
町はカンカン照り、山はガス。
明日は大丈夫か。
山荘で「ペテガリ岳」でご一緒した佐賀の若者に再会。
今日登るのは聞いていた、なぜ今この時間1600時にいるか聞くと
朝方雨で待機、NHKの天気予報を待ったが延々とオリンピック放送で
天気予報は結局聞けず、1000発で登って今いるとのこと。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEimix8lW_yTstVeQn_LH1l4wbiOBjteJOsxnB_wuStLavaLyXMz389NK0sNrFv2PyWZyjPgUus1C3ib5cubUDZ_2utAeY-Z8zfybBiiVZFN1E_l82li8k5XIA7MzUETq1H1XgwWUL6ZSC6R/s280-rw/DSCF5228.JPG)
太平洋に落ち込む日高はガスと強風で見ることが出来ず残念がっていた。
これから涼しい支笏湖畔で今夜は泊り、明日朝いちばんレンタカーを返し
佐賀へ帰るとのこと。随分北海道を登っているらしい。
今夜は一人かと思っていると
お姉さんが一人、
お兄さんとお姉さんたち4人組が登ってきた。
牛カルビ焼肉とビールでお腹一杯。
早早就寝。
7月29日
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhUhFElpsTdqO5-JuOE_U1lT_8jGn_BUq3TVJtMo9HIvBy-Wz_6wKXu70MVUFcsP59v9EfDsQLyyD0MKpHBW6XI0XewDCsQOLvvVrLXnz1ff0B_Muzs0zPpOKWmC4D_srLkdU7062APmUPd/s320-rw/DSCF5231.JPG)
天気回復。ここまで回復するとは思ってもいなかった。
ゆっくりと準備。アースジェットの準備も怠りなく。
4人組は沢登。左股の沢を登るらしい。
楽古岳の登山路となる沢は右股。
お姉さんは既に出発。30分遅れで右股へ。
右股本川を渡渉、作業道を10分。
沢に入り飛石伝いの渡渉を靴を濡らすことなく4回から5回、30分で尾根取り付き。
尾根末端の急斜面をジグを切って登る。20分で尾根道となり淡々と急斜面の登路を登る。
次第に高度があるにつれ、南への稜線が見えてくる。
浦河の海岸線と水平線もおぼろに見える。
登山道は刈払いがされ明瞭。ダニの心配はなさそうに思える。
1200mで頂上が見えハイマツとダケカンバの生える斜面に入る。
ダケカンバは上に向かって生えるのではなく、
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhf1yFRotG0Y2Zkyb3GKjpPYNVuqkw31SefWlOod0dXw73H9pRj-MC_EvmSsHNgehFpLqdVJJ7OVMcmhznD10B4Tx0QSTHcts-IROm7FE8qPVqD0md0GRcss0HhVmi2Ui8bZ9MTHJYBXuXr/s280-rw/DSCF5232.JPG)
雪に押し拉がれてまず下に向かいそして横に、その上で立ち上がる。
過酷な環境が察せられる。
0910 山頂着。
佐賀のお兄さんは昨日2時間30分で登ったらしい。
私3時間20分。十分堪能。
既にお姉さんは到着。すこぶる健脚。
帯広名産お菓子を頂戴する。ありがとうございます。
南方向日高の沈むさまを写真に収めてすぐにガスが覆い始める。
貴重な一枚となった。
北方向は、はるか遠くに登った山々が霞む。
1400m級の南部の山々よりは高いはずなのに
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgIrTY6KAI8sVr8nHURTNUbMwPfsDHmGH-IbKMB-O5O9nXCo9kPdsgylCpKT64Lyhc5hoOM5ZoV4bvqXZTeaRDOIZJa2PUkFTrYL8lJuZihMmW07NhE-2uSvXgiBrgSLx1r2JUwn_7WqURp/s280-rw/DSCF5233.JPG)
見える山群、尾根の襞からはかえって低く見えて不思議だった。
襟裳岬に収斂していく日高山脈。
浦河と広尾に大きく広がった山と海岸線が
急に、突然に狭まり岬となり海に落ち込む。
鋭角な山群がそのまま海に潜り込んでいると言った方が正しいかも知れない。
見ることができてラッキーだった。
0950ガスが巻きはじめたので、お姉さんと同時に下山開始。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQfGtWEhndE9Z6aEbHLsVtqyDkvDwzWkevLm_76XzM3XKd1tqC_OkfAtPY49NeFvxVU19yQ0-edDBE1QqkcJNv27y-0O9q8IZ46xDnvWLsIPCYN0Zna1pipSFRkcBkMpbuI7uMX2InENdg/s320-rw/DSCF5236.JPG)
私は左ひざに負担を掛けないよう
ストックワークを駆使、テンポをとって下る。
いつの間にかお姉さんを離してしまったらしい。
こんな下り方になるので少々下りは早いと断らなかったことを悔やむ。
沢に下り着いた所で、耳たぶと首筋にダニ三匹。
おそらく頂上直下の、ダケカンバが被さる地点で上半身に付いた可能性が大。
沢水で頭と首筋上半身を流す。
1140 登山口着
ダニチェック。他についているのは確認できなかった。
靴の泥を落とし、汗を拭き、温泉直行準備。
お姉さん帰着。
これからのおたがいの山行の無事を祈って別れる。
コインランドリーと温泉を目標に帯広へ直行。
これから130㎞移動。
「ペテガリ岳」に比べりゃなんのその。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhpqU9LX2SrYEZtKPX2NRHSlH6Op44Hc2bvD4YBb2PiPEWVH_0-mPfgnzLEHVAGkF-Z3v3HryBcyPkjtQPVbTmDqMDoWaJYiZlYxT4EZ4qvCbpvsCT1jfIbc3moet-69V1RzzUEz8nuYpQm/s320-rw/DSCF5238.JPG)
40㎞走って最初の自販機でコーラ、さらに30㎞でブラックコーヒー
十勝のモール温泉でさっぱり
1830 一人乾杯
これで日高を去る。
高度があがるにつれ南に低くなっていく稜線が見えてきた
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjP2qpqVZBbBPCM9NdGkdu_rE4qmlBBztIYBP1IGKMslhEAqCmpIGJomH-qZpCcYhI7f_V_mlBDjY5EisytaIBpNav0eOG3p5XZvNDR2_Maaf_n6nnYauhr1Ybp0kCDqOnGZQ_C-beTk03F/s320-rw/DSCF5240.JPG)
ハイマツと樺の覆いかぶさる登山道を登る
樺が横に生える
写真が間違っているわけではありません
下に横にそして上に
過酷はこのように見せてくれる
やっと北方向の山々が見え始めた
ガスがかかり始めた
山々が折り重なり、遥か遠くは微かに見える
日高で登った山々である
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgDHdoorPeaU3MZOvZ9KjUO4CPi-e35HuBQaPCj0mQM2fioUdAY4PYx0RF9kSXz8RSbKh5oVpEWBVZazEX33jg-vS9a3L9tTLJVq3zlPbnmlC5vJ-Ftwn0XmEAX_I22idnBYoXy1hq_Bbkh/s280-rw/DSCF5246.JPG)
山の尾根は重なり、うねりどこまでも繋がる
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjdLWCD2kWvXlBGSbovPKuq1vBEXN1M533TAJELl5ixqtbXL6QtablJtVSakSwwPdZj4J7zVATBKw0OF4BZ5_xa5QWOoFZkDX4ZwY7RWbOTGiIUy6VNbkvfvUybai7bkBcEB829HsAFK_XV/s280-rw/DSCF5247.JPG)
南に高度を落としていく峰々
急速に地形は狭まっている
浦河と広尾間の日高山脈の最後の連なり次第に低くなっている。
そして海へ、海中へ
北はガスがかかり始めた。
1400m級の十勝岳が大きく、1700m級の北の山々が低く小さく見える。何か不思議な感じ。
幾重の尾根があるんだろう。その一つ一つに鋭鋒が聳える。
登った山々が見える
何枚も何枚も写真に収める
こんな写真も
今回日高最後の頂上写真
写真の先が襟裳岬左が広尾、右が浦河、本当に急速に狭まるさまが目の前に展開する
だんだんガスに隠れる南への尾根
下山途中に南を見るとガスの中に南への尾根が、最後の展望
望遠で写真に収める
頂上もガスが覆い始める。
樺もがんばれ、過酷な環境に思いが行く
休憩時の、空中ザックが定番になっている。
だから、ザックが掛けられる木を見つけるまで歩くことになる。これがそろそろ休憩時間と云う時に限って見つからないのよ。
明るい沢を渡渉を繰り返しながら下る。
靴を濡らすことはありません。
小屋前の渡渉地点。あくまでも明るい。
登山口と入山ポスト
今日は昨日からの6人に加え
新たに3人とすれ違った。
日曜日、抜群のアプローチの山にもかかわらず
9人。北海道の山はこれです。静かです。堪能できます。その代り熊と共生です。
お姉さん、登るときがさがさごそごそが聞こえたそうです。そう、居るんですよ。
楽古岳を去る
日高を去る
新たな山へ転進
楽古岳が遠くに去る
天馬街道を東へ、帯広へ向かう
天馬街道を船も走っています。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbptLx-_SQRGCBOAW7qxcY4AyrIgaaZjHSJqq0oGyIWUp4a7HJh_vghaYeqPkgIP0bjIbZn7yWPLwbK7foanKqtwktv1xVf6E4YZHfLCneKsr1DVH_OhmgsSYGZGLWas2y6XNcT2w6d3DC/s280-rw/DSCF5282.JPG)
雪崩斜面を避けて道路は橋梁となっています
野塚トンネルを抜けて下って行くと
こんな直線道路となります
どこまでもまっすぐ。真っ平ら。
これから帯広、温泉、一人乾杯。
そして新たな山へ。