3月29日 0430起床 (126/84)
天気 晴れ
気温 1℃
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昨日3月27~28日、一泊二日で早池峰山を登って、登山口「岳集落」に1415時無事下山した。
天候は両日とも晴れた。おかげで顔がひりひりする。
「早池峰山」は、その名からは穏やかで嫋やか花がびっしり咲き誇る山体を想像する。
春、雪の「早池峰山」は、岩が厚く凍りつきモンスターに化けて気持ち良く裏切られた。
コースタイム
3月27日
0530 岳集落ゲート発
0830 河原坊
1030 小田越
1200 薬師岳撤退
1215 小田越
1350 早池峰岳1475mまで偵察
1430 小田越
3月28日
0700 小田越発
0830 スキーデポ1660m
1040 早池峰岳山頂
1140 スキーデポ1660m
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1235 小田越
1310 河原坊
1415 岳集落ゲート
概要
3月27日
小田越まで県道をスキーで8.5㎞歩く。トレースは河原坊まで、小田越までの2.5㎞はスキーが少し沈む程度。
河原坊でバス停の丸が雪から顔を出す積雪。小田越では県道25号の標識が少し顔を出していた。
小田越から「薬師岳」を目指し、スキーで樹林帯に入っていく。20分格闘するも樹林と樹間が濃くなかなか突破できない。敢無く撤退。スキーじゃ無理かもしれない。
小田越に戻り、「早池峰山」の偵察をする。
「早池峰山」の夏道と思しき付近の樹林帯に分け入る。「薬師岳」よりまだスキーで歩けるスペースが開いている。
樹間を右に左に登り上げると30分ほどで樹林帯を抜ける。概ね夏道をたどっていたようだ。
この地点から尾根右の雪斜面を左へ左へと登る。1500mまで登ると早池峰山の右稜線が見えた。
偵察はここまで。
此処から撤退した「薬師岳」がクッキリ
雪斜面は風が強いのか大ぶりのシュカブラ斜面混じりである。
帰りの樹林帯の滑りは、登る時以上に右に左と忙しい。
雪に埋まった小田越山荘泊
今夜は、担ぎ上げた一本の缶ビールとさけワンパック、赤飯にピリ辛ヌードル
こんなに寒い中で冷たいビールを飲んだらぶるぶる震えが来た。
酒は食器に開けて熱燗にした。これでようやく温まった。
3月28日
小田越から昨日のトレースを踏んで順調に樹林帯を抜けた。
1500mからジグザグに尾根沿いに上がろうかと試みたが、傾斜がきつくなりスキーのエッジが効かないので、3回も20mほど滑り落ちる。
尾根右雪斜面の半ば中段を尾根にクサビ状に這い上がっている樹林帯を目がけて進む。
後はこの樹林帯際をジグザグの登り上げ、樹林帯上部1660mでスキーをデポした。
アイゼンに履き替え、デポ地点からすぐの稜線、夏道に合流。
岩稜と吹き溜まりのミックス、歩きにくい。夏道のロープ掛けの鉄杭に沿って登る。
岩峰を左に巻くのは分かるが、雪がびっしりついているのでどのルンゼがルートか分からない。
一番短いルンゼを選択して、アイゼンの爪とピッケルを頼りに這い上がっていくと、中程で雪に埋まったハシゴを見つけた。
慎重に登り上げると頂上稜線。岩がモンスターに化けている。
10分ほど稜線を歩くと「早池峰山」山頂。
祠に参拝。
冬季避難小屋は完全に雪の中。冬季出入り用の窓の中も雪が降りこんで真っ白だった。
天気は良いものの、風が強い。時折体を持って行かれそうになる。
下りはなお一層慎重に下る。特にハシゴ場は締まった雪とぐずぐずの雪が入りまじり慎重に通過した。
スキーに履き替えて真っ新な斜面をゆっくりターンしながら滑り降りた。小田越まで35分、スキーだからこそ。
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小田越から河原坊までの下りはスキーは滑らない。手で押すしかない。
河原坊から岳集落ゲートまでは、スノシューのトレースの上に乗ればそこそこ滑る。
それでも道路勾配の無い部分もあって、手で押すことも。
押しつかれて冷たい湧水をごくごく一気飲み。
一番の御馳走だった。
印象
河原坊から「早池峰山」直接突き上げる沢につけられた夏道が、この時期も使われている。
このルート正面か見ると雪崩の巣に飛び込むようでとても単独で入る気はしなかった。
それでも単独者のトレースがこのルートに延びていたので慣れた人にとってはそうでもないらしい。
小田越から「早池峰山」は、この時期スノシューとアイゼンの組み合わせで登る分には、特に問題があるようには思われない。最後のハシゴ場をピッケル・アイゼンで登下降できればの話。
スキーとアイゼンの組み合わせは、尾根左の雪面を滑りたいがための選択とも言えなくない。
上部雪面は傾斜がるものの、真っ新の平滑斜面なので気持ちよく滑れた。下半雪面はシュカブラと段差が交互に出現する。問題は、樹林帯の中をスキーでいかに効率よく登下降するかである。
潜る、除けるの繰り返し、それでも30分も我慢すればいずれ抜けられる。
全面通行止めの県道を6㎞歩く、さらに小田越までは2.5㎞。休み休み5時間かかった。
もう雪の時期は十分、次はシャトルバスに乗って登り残した「薬師岳」に行くことにしよう。
花はその時に、待ってらっしゃい。