2019年3月16日土曜日

熊野古道「大雲取越」を歩く


3月15日(金) 0430起床 (---)
天気 晴れのち曇り
気温 5℃

熊野速玉大社の参詣者用駐車場に山旅号を置き、0714時大社前の「権現前」バス停から本宮行乗車、0744時神丸下車、0745時小口行に乗り換えて0758時「大雲取越」口着
バス停から3分で「大雲取越」の登り口、ガードレールに階段をどうぞと案内している









「大雲取越」
歩行距離 13㎞ 所要時間 5時間27分 

0803時 「大雲取越」小口発
0827時 「円座石(わろうだいし)」
0900時 楠ノ久保旅籠跡
1007時 越前峠
1027時 迂回路発
1104時~1120時 地蔵茶屋跡 迂回路着
1207時 色川辻
1025時 船見茶屋跡
1330時 那智山着

小口の民家前の「大雲取越」の道をのぼっていくと、川と民家が段々遠くなり同時に杉林に入って行く。















暫く杉林の中の石段や一枚岩盤に付けられた木段を上がる














杉林の中に苔むした大岩がある。その大岩に何やら丸いものが刻まれている












案内板によると、右「阿弥陀仏」、中「薬師仏」、左「観音仏」とある










道は雑石積の石垣の中を登る



















その一帯が「楠ノ久保旅籠跡」、段々畑かと見紛う程の屋敷跡の数の多さに往時の賑わいが分かる












石段、石畳は上に上に伸びている
ここが「大雲取越」最大の難所「胴切坂」と書いてある
三人組を追い越し、単独行者を追い越しただただ階段を踏み石畳を登る











「楠ノ久保旅籠跡」辺りが標高300mだから一気に500m以上登る















「胴切坂」流石に足にくる













登り切った地点は「越前峠」標高870mと記されている
「越前峠」は杉林の中で展望はない













峠からの下りも石段と石畳みが交互に現れ、その勾配もきつい













杉林の隙間から谷向かいの稜線が見えるが、その稜線まで全山、一面杉の植林である。
紀伊は「山で食う」のではなく「山を食っている」感がある









小口の登り口で予告の通り「通行止め」迂回路表示がある
迂回路所要時間60分通常より40分時間が超過らしい










荒れた作業道が最近整備利用した道になり、全山稜線までの杉林を見つつ歩く









60分の予定で歩いていると迂回路終点、所要時間37分
到着した地点は地蔵茶屋跡、トイレ、休憩舎、自動販売機、芝生広場がある
10人程の西洋人若者グーループが休憩中である。











暫し休憩、熊野速水大社門前で買った「お餅」二種をザックに入れて持ってきた。
餅の行動食は初体験だが、乾いた口や喉に山中でも意外と美味しい








地蔵茶屋跡から舗装道路を1.5㎞ほど歩く、道中時に出て来るこの舗装歩きは「登山靴」には辛い。











再び山中の石段と石畳の道になる。今日はその道に大きい丸い石がデン座っているのに度々出会う。此処の石は座って随分時間が経つのだろう、全体が厚い緑の苔で覆われている











色川辻の案内板に、「残り5.5㎞ 110分」の方向板が掛かる。
現在寺1207時、那智山発バス1355時にギリギリ間に合うかどうか、残り108分である











少し急ごうと歩を進める先に石段の登りだから試練である、グイグイ登り上がると云う訳にはいかない。










その分下りは駆け足、両手のストックをフル活用して石段をひょいひょいと越える
楽しみにしていた展望が「船見茶屋跡」からの太平洋である










本来の茶屋跡は杉林の中で展望はない、茶屋跡から数分先の斜面の上に展望所が設けられている
勝浦の海岸と沖に広がる太平洋が一望、漸く来たなと皆が思う展望、四日間無事に完走できそうだ









下りの傾斜は益々きつくなり

















下る一方とばかり思って所に最後の登りが出て来る、ヤレヤレである














一時間越えの早足石段下りで膝はがくがく、踝はぎすぎす漸く那智山着、所要時間110分のところ87分、無事バスに乗れる













「熊野古道」に深々頭を下げて無事の歩きにお礼する


















境内から「那智の滝」を見て1355時のバスに乗る


2 件のコメント:

  1. おはようございます。
    これはきついですね。
    なんとも言えない凄さ。
    何人も抜いて目標とすることでモチベーションが保てる。
    なんだか、マラソンのような感じがしますね。
    ゆっくり旅をしているというよりも修行ですね。笑
    天気が良いので次々と制覇されていきますね。

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  2. 歩けることに感謝しています。膝も完璧ではないけれど頑張っている、踝も用心しつつ労わりつつではあるが頑張っている、腰も痛くない、肩も大丈夫である。
    限界に挑んでいる訳ではなく、その時、その場で、山に恥じないパフォーマンスを発揮したい、此処は我慢のしどころ、此処は駆け足、此処は跳べと云う具合である。
    と云って山を見ていないわけではない、十分山との対話はなっている。
    此処紀伊の山では、「山」と「山人の暮らし」を見る事が楽しい

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