2019年3月7日木曜日

「紀州の尾根」を歩く


3月6日(水) 0400起床 (---)
天気 曇りのち雨
気温 8℃


「紀州の尾根」が和歌山県と奈良県境に連なっている。その尾根に和歌山県の最高峰「龍神岳(りゅうじんだけ 1382m)があり、前衛峰が「護摩壇山(ごまだんやま 1372m)」、後衛が「耳取山(みみとりやま 1363m)」である。
さらに西に尾根つながりで「城ヶ森山(じょうがもりやま 1269m)」が「紀州の尾根」を構成している
雨予報が午前は持ちそうな降らない予報に、ならば行くしかない
夜間全面通行止め、0700時開門の高野龍神スカイラインに入る

「護摩壇山(ごまだんさん 1372m)」「龍神岳(りゅうじんだけ 1382m)」「耳取山(みみとりやま 1363m)」

歩行距離 4.1㎞ 所要時間 1時間33分 総上昇量 145m 移動平均速 3.5㎞(全体平均速 2.4㎞)

0745時 道の駅田辺龍神ごまさんスカイタワー駐車場発
0800時 「護摩壇山(ごまだんさん 1372m)」山頂
0820時~0825時 「龍神岳(りゅうじんだけ 1382m)」山頂
0843時 「耳取山(みみとりやま 1363m)」山頂
0928時 道の駅田辺龍神ごまさんスカイセンター駐車場着



「道の駅田辺龍神ごまさんスカイタワー」まで110㎞走らなければならないので、0500時日高川町道の駅「SanPin中津を出発する。御坊市で阪和自動車道に乗り「みなべIC」で降りて国道424号から国道371号「高野龍神スカイライン」の乗り込む。登って行く道路脇には雪が残る。









登り上がった峠の「道の駅田辺龍神ごまさんスカイタワー」は冬季休業の無人、冷たい風が吹き抜けるのみ












現在地は和歌山県と奈良県の県境、紀伊半島の中央部である












「紀州の尾根」のど真ん中である。山また山の紀州のそのど真ん中、見渡す限り山、山、山である













1300mラインまで道路が上がっていると云うに、「護摩檀山」への歩道両脇が自然林、残す意思が残し切った自然林が嬉しい。








15分登ると「紀州の尾根」に立つ、「護摩壇山(ごまだんさん 1372m)」山頂
路の駅か車で登った道の駅から15分の山なのだけれど、長く山に登っているとそう簡単にはいかない。「如何に深く遠い山であったか」「如何に暗く果て無い森であったか」「それでも極めたい山」と云う、昔、昔の森暮らしの人々の思いと昔の森が脳裏に立ち上がる。







想像と現実の自然林を交互に頭に浮かべつつ、森を抜けていく冷たい風に吹かれながら最高峰に向かう











最高峰には「NHK」のアンテナが建つ














アンテナ立っていても「和歌山県の最高峰」である
展望は、山また山が全周、あまりに峰が重なり、あまりに重畳で、山深い「紀州の尾根」にいる事しか分からない









最高峰の先に更に歩道を歩く。最高峰の先は歩く人が少ないのか「自然林」の中の踏み跡が薄い。その分森の空気は濃い












「耳取山(みみとりやま 1363m)」山頂は、自然の森の中小さな山頂標識があるのみ、山はこれで十分











下りは雪の残った林道を転ばないよう慎重に歩いて下る














その林道から見下ろす山肌には、谷底から稜線まで全面一気の杉の森が上がっている
此れを見れば、稜線の自然林は残す意思が無ければ残らない貴重な自然林なのである








「城ヶ森山(じょうがもりやま 1269m)」
歩行距離』3.4㎞ 所要時間 1時間19分 移動平均速 3.2㎞(全体平均速 2.5㎞)

1023時 広域基幹林道白馬線分岐駐車スペース発
1045時 「城ヶ森山」「上湯川岳」コル
1100時 「城ヶ森山(じょうがもりやま 1269m)」山頂
1111時 「城ヶ森山」「上湯川岳」コル
1124時 「上湯川岳 (かみゆかわだけ 1261m)」山頂
1142時 広域基幹林道白馬線分岐駐車スペース着

西の雲は遠い、あと二時間は大丈夫と国道371号から分岐する広域基幹林道白馬線に入り「城ヶ森山」に入る
















広域基幹林道白馬線は完璧に舗装されている、快適走行である












広域基幹林道から「アメダスレーダー塔」が建つ「城ヶ森山」が見える











10㎞走って「城ヶ森山」へ分岐する林道着、林道はゲートが閉まっている













林道を登り上がると「城ヶ森山」と「上湯川岳」のコルに至る、










此処から自然林の尾根に入り貴重な自然林の森を満喫する。杉やヒノキの人工林が谷底から尾根迄全面駈け上がっている紀州では本当に貴重な自然林である












「アメダスレーダー塔」に上がる林道に再び合流して












「アメダスレーダー塔」根元の山頂へ上がる
















「1269.3m 城ヶ森山」はアメダス直下である
山旅で最もお世話になっているレーダーである














その山頂から「高野山」越えに「金剛山」が一直線に見える。「金剛山」も「高野山」も「和泉山脈」も遠くなる













コルに下り「上湯川岳」の登りに向かう














矢張り杉や檜の林より自然林は数段優る。空気も渡る風も射す陽も優しい


















「上湯川岳(かみゆかわだけ 1261m)」は、有田川町の最高峰と山頂標柱にある
田辺市、日高川町、有田川町の紀州の尾根の三町境、「上湯川岳」も少し誇らしいと思っているかもしれない











その西側斜面にブナの自然林が残っている
一度は皆伐されたのだろうが、姿形の悪い用材に適さないブナが切り残されたのだろう。
千変万化のたうったブナの大木が森で異彩を放つ
こう云う森が残る紀州の尾根を歩く















車に帰り着いた途端に降り出す、それも大粒がしっかり降り出す
ぴったしの帰着、ぴったしの判断にグッ。
雨と霧の中を50㎞下って紀州の殿様御贔屓の日本三大美人の湯「龍神温泉」で美人になる








道路が入って容易に登れるようになった「紀州の尾根」であるけれども、冬枯れの森は往時の山深い紀州の尾根を彷彿させる
足を運んで歩いて風に吹かれてこその「紀州の尾根」です

2 件のコメント:

  1. おはようございます。
    最後の山は先輩のみですか?
    天気が良いうちに一気に沢山登りましたね。
    最高峰の山にはやはり電波塔、気象塔があるんですね。建設された時の苦労は想像を絶します。
    美人の湯はどうだったですか?透明でしたか?

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  2. 遠そうだ、岩場があって険しそうだ、森が深く薮そうだ、背がぞくぞくするくらい高そうだ、という山は「一人旅」です。よって、そうではない山を探すのはとても難しい。そういう山は、連れはザック無し、ガイドが全部背負って案内しているのです。
    山もめぐってますがそれ以上に「温泉」も巡っています。暖まる温泉有り、沸かし湯の温泉有りの色々ですが、自慢であることは変わりない。有難く暖まっています。
    しかし鹿児島の300円に比べれば倍の600円から700円ですから、それはそれはじっくり暖まっています。

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