2024年6月4日火曜日

七子峠から久礼八幡宮に下り「添蚯蚓(そえみみず 409m)」の遍路道を歩く


6月4日(火) 0420起床 (ーーー)
天気 晴れ
気温 14℃

「分県登山ガイド(高知県の山 高知県勤労者山岳会著 山と渓谷社刊)」に、「昔、旅人に土佐の難所として(かどや、やけざか、そえみみず))と云われた添蚯蚓」と紹介されている。
その「添蚯蚓」終点七子峠から現在の遍路道を「久礼八幡宮」まで6.8km下り、登り口から七子峠に登り返そうという算段である。0555時、七子峠から下る。


「添蚯蚓」を歩く
歩行距離 14.7km 所要時間 4時間28分 総上昇量 536m

0555時 七子峠発
0730時 久礼八幡宮
0822時 「添蚯蚓」登り口
1023時 「添蚯蚓」七子峠着

36番札所「青龍寺」と37番札所「岩本寺」間の遍路道は58.5km、その難路が「添蚯蚓」と云う。


だがこの案内板は、久礼八幡宮、大阪休憩所、奥大阪登り口、七戸峠現在の遍路道なので記載はない。


遍路道の道脇に中国原産と云われる黒竹が生えている
「ん?」と思って歩いていると納得です


「高知県も主産地」の一つと記載されている。なかなか目にすることのない黒竹だが、弘法大師ゆかりの国際的広がりのある四国はさもありなん。


「久礼八幡宮」まで6.8Km1時間45分、お参りして「添蚯蚓」の登り口へ向かう。


時間は朝の登校時間、学校に向かう小学生から「何処行くの?」「どうしてザック?」と問われ答えていると「自転車通学の小学生」と遭遇する。流石「坂本龍馬」を生んだ国だ小学生の自転車通学進んでいる、アッパレである。


「添蚯蚓」はこちらと云う案内の石柱に従って山裾への農道に入る


「久礼八幡宮」から3.1km、久礼の町から長沢川沿いに遡ると「へんろ道登り口」の案内標識が建っている。此所が「添蚯蚓」の「遍路道難所」の入り口である。


登り口から急坂を10分登り上がると「自動車専用道高知道」と交差する、遍路道は「自動車専用道高知道」を歩行者専用道で渡るのではなく、一旦下り「自動車専用道高知道」を潜り登り返すという「添蚯蚓」の付け替えになっている。千年のへんろ道、歴史のへんろ道、魂のへんろ道は、「自動車専用道高知道」を堂々と跨いで繋がるべきであろう等と、下って登り返す足を使わせる付け替えに恨み言を言う。


その付け替えた「へんろ道」の階段途中からこの道唯一の「展望」、久礼の町長沢川から谷間の先の小さな太平洋が見える。海から山へ、もう海は見えなくなるのだという最後の瞬間だったのだ等と勝手に想像する


今日の「そえみみずへんろ道」道は、その9割以上がイノシシの掘り返しで「へんろ道」ではなく、厚く落葉の溜まった川が掘り返された「ゴロゴロ石の荒れた渓流の河原」状態である。へんろ道の中心、つまり「ゴロゴロ岩の荒れた渓流の河原」の中心は歩けない、何故ならゴロゴロ石は単に重なり並んでいるだけで浮いている状態なので、ゴロゴロ石を避けて登るしかない。結果、「ゴロゴロ石の荒れた渓流」状態の「へんろ道」の、歩きやすく捻挫しないだろう右端へ、左端へと渡りながら登るしかない。スピードなど上がる訳は無く只只管歩きやすい右はしや左端を探すのみである。


それでも人は歩いている、微かだが一人、いや二人だろうか微かな踏跡が「ゴロゴロの荒れた渓流」の落葉の中に残っている。歩く人がいることを確認できただけでも歩いた甲斐はある。


急坂の凹んだ「へんろ道」の落葉溜りや泥溜りの掘り返しは致し方無しだが、緩い登りの溜りの全くない「へんろ道」も掘り返している。一頭や二頭の仕業とは思えない、数十頭の群れの仕業に違いない。それでも救いは、木陰の中の「へんろ道」歩きであること、此れが炎天下ならギブアップとても登れない。


登り口から約5km、所要時間1時間55分七子峠に登り上がる。


年一回の地元有志の「へんろ道(ふるさと古道)」のボランティアの整備活動もイノシシとの戦いに勝利するのは困難だろう。
だが、残して貰いたい「へんろ道」である、往古はこの道でしか学べない
歩いて分かる「古道」の現状である

2 件のコメント:

  1. コメント消え病はなおりませんが、3回目のトライ
    黒竹の工芸品(ボールペン)を持っております
    階段を見るたびに息があがります(笑)

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  2. 遍路道の沿道は、季節もたっぷり、暮らしもたっぷり、名品名産もたっぷり、そして「足が痛い」「腰が痛い」「息が上がる」「腹が空く」もたっぷり。其処に難路だからこの難行苦行をじっくり味わうしかありません

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