3月28日(木) 0410起床 (---)
天気 曇りのち雨
気温 12℃
大塔山系次鋒「法師山」から西に延びる尾根に百間山、三ッ森山、半作嶺と連なる。
その「百間山」南麓に「百閒山渓谷」がある。
登山口となる杣谷集落は、2011年(平成23年)台風12号の災害で被害を受け、今尚復旧事業が続けら道路も全面通行止めである。「百閒山渓谷」は、遊歩道が以前通り整備され歩けるようになっている。
今日は、百閒山渓谷遊歩道を登り渓谷最上部の「百間山登山口」から山頂を目指す。
林道経由の下山道は斜面崩壊で通れないため、、再び百間山渓谷を下る
百間山渓谷入口には、災害復旧事業に合わせ整備されたトイレ併設の駐車場が整備されている
「百間山(ひゃっけんやま 999m)」
歩行距離 9.5㎞ 所要時間 5時間25分 総上昇量 716m 移動平均速 3.8㎞(全体平均速 1.6㎞)
0644時 百間山渓谷入口
0725時 雨乞いの滝
0748時 犬落ちの滝
0854時~0900時 百間山登山口
0940時~0942時 「百間山(ひゃっけんやま 999m)」山頂
1019時 百間山登山口
1027時 千体仏
1130時 犬落ちの滝から「森の中の帰り道」
1209時 百間山入口
百間山渓谷は、総延長が3㎞、奇岩、甌穴、大小の滝と原生林が続くと紹介されている
百間山渓谷案内図には、淵や滝、渡りや奇岩が19ヶ所が明記、遊歩道には吊橋が架かるとある
百間山渓谷入口には今日も「熊出没注意」の看板、熊スプレーはザックの肩ひもに下がっている
百間山渓谷の大岩等歩行が困難な箇所には、鋼製階段が掛けられている。遊歩道とは云え大岩や滝越えの河原歩きを覚悟していたので整備水準の高さに驚く
さらに奥に進むと「吊橋」が架かり、左岸から右岸へ容易に渡れる。所謂、一般向け遊歩道整備水準である。
がしかし、苔むした天然の河原の石の階段が、大岩や滑滝を高巻くと云うスリリングな箇所もある。こういう個所は一般向けとは言い難いから、ハイヒールやサンダルと云う訳にはいかない。其れなりの足拵えが必要な遊歩道である
渓谷を遡ると大滝小滝が連続する。
淵も蒼い、淵の底まで見通せる透明な水に溢れている
大岩に掛かる鎖を摑み、オバーハングの岩を腕を頼りにわたる「猿渡り」と名付けられたたった3mがこの遊歩道中最も困難且つ面白い。
足元の淵の際に際どく足を置き、流れる水に足を浸さなければ渡れない、此処で引き返す人も多いに違いない。
此処で諦めては、この先の百間山渓谷は楽しめない
岩が重なる穏やかな谷もある
雨乞いノ滝の青々とした広い淵もある
谷中に樹齢数百年の欅も立つ
此れでもかという大岩の重なる谷もある
その先に見事な滝が現れる
「犬落ちの滝」が一筋の白い帯で淵に落ちる
水の落ちる音も聞こえない、梢が風に鳴るのみ。
此処までは頑張って歩くべし。
ステンレスの鎖を摑んで「犬落ちの滝」右岸を高巻く
高巻いた先の谷が大岩の谷、
其の大岩の連続
そして、苔生す谷
滑滝と谷は様々な変化を見せる
そしてこの渓谷の最上部に「釜王の釜」と名付けられた「釜」がある
滝壺を「釜」と呼ぶ、確かに丸く深く深遠で蒼く黒く透明で且つ少し怖い
百間山渓谷もこの「釜」を越えると杉林になり「百間山登山口」、此処まで歩いたこの谷だけが「原始」を留めている
「百間山登山口」から急斜面の杉の根階段を上る
このころから雨粒が大きくなるも杉木立の中は、降っていることも分からない。
杉林が何時の間にかシャクナゲのトンネルに変わっている。
尾根の一部に大岩が露出しており其処に自然林が残っている
大岩からは、「法師山」へのアップダウンの激しい稜線が見える。この登下降の激しいブッシュの稜線が人気の縦走路云うから面白い。
「百間山(ひゃっけんやま 999m)」は、小さな広場の山頂である
「法師山」方向のみ展望が開ける
その山頂に西からしっかり踏まれた登山道が上がり、東へその登山道がスズタケの中に続く。踏み跡の大きさと確かさからやはり人気の縦走路らしい
山頂のシャクナゲに花芽が膨らんでいる。此処までの「大塔山系」の山で此処まで花芽を付けたシャクナゲには出会っていない。裏年かも知れないが、この山頂のこのシャクナゲは、登って見た者勝ちである。
山頂から登山口へ下り,千体仏に立ち寄り、百間山渓谷を下る
山斜面の崩壊で千体仏から下るルートは通れないため、各所に往路を下るよう注意書きが掲示されている
滝のある谷を下る事の無い様、森の中に滝の谷を見下ろしながら下る「森の中のトラバース路」が設けられている。40分の歩きで渓谷入り口着。
「百間山」」へ登ると云うより、「百間山渓谷」を歩く序に「百間山」に登った感が強い
今日も山間を下りて田辺市「弁慶のさと湯」に向かう。
谷中の道崖に桜が満開、あっと間に山も春である
おはようございます。
返信削除凄い山行きですね。帰りのコースも同じかと思えば、ゾッとしてましたが、帰りはちゃんとルートがある。
綺麗な水や滝の連続に癒されますが、実際にはゆとりもなく登っていくんだろうなーっと思って読んでました。
帰りはちゃんとおりやすいルートがある。逆に登るひともいるかもしれませんね。
九州の谷のように明るくないのが難点、それを次々に現れる滝や巨石がカバーする。スケールは似たり寄ったり。ただ、奥深さと多雨による苔等の美しさは此処だけの物でしょう。一度は歩きたい沢です。谷奥にも頂上稜線にも植林がされているのは此処紀伊だけでしょう。此れも風景の一部、感動すら覚えます
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