2012年7月30日月曜日

転進準備完了


林道でほこりまみれの車、洗車ピカピカ
5000㎞オイル交換
装備の点検
等々完了。転進準備はできました。

昨日帯広に向かう道すがら
広大な畑でコンバインが小麦を刈っていました。
4月雪が解けたばかりの畑で
やっと目を出していた麦はもう刈入れですよ。
士幌だったか、地域で1600ha小麦収穫だとか。
大型コンバインが畑を自由に動き回っている。
小麦が良ければ、豆、甜菜、トウモロコシ等など、
期待できるんだそうな。
小麦が良いのは天候安定の証拠。
なんだかどこでも最近の気象に一喜一憂のようです。

そんな状況を尻目に、道東へさらに道東へと走って
約180㎞、今、摩周湖道の駅。
明日、摩周岳と西別岳をまとめて登ろうという算段
天気がどうも午前中いっぱいらしい。
天気との駆け足競争になりそうな気配。

北海道も暑くなりました。
なんだかいつの間にか30度越え。
山登ってると感じないけど下はやっぱり夏なんだ。
山には秋が忍び寄ってるというのに。


 途中
雌阿寒岳と阿寒富士

雄阿寒岳

この三つの山は和江さんの山です。
頑張れ。






楽古岳・日高が太平洋に沈むさま

7月28日
「ペテガリ岳」山行後のコインランドリーをする。
これまでの山行に使ったザックが汗まみれで、臭くてならない。
ついでにザックをコインランドリーで洗濯乾燥した。
なんと見事に復活した。匂い無し、汚れも落ちた。早くすればよかった。
静内を去るにあたって日高管内売出し中の「磯ちゃんぽん」を食べに
新冠温泉ホテルレストランへ行く。
どうです、豪華でしょう。1200円
ホタテ、エビ、タコ、アサリ、ツブガイetc。磯の勢揃い。
スープは二味仕立て。汁抱くの餃子添え。
あっさりスープに海の香り付きで完食。
一路「楽古岳」へ。
静内、新冠、浦河と国道235号を南下
浦河で左折、国道236号「天馬街道」に入る。
国道の左右は牧場「サラブレッド」銀座。
どこまでも牧場が連なっている。
国道が山に入り、牧場群が途絶えたところで
林道へ、約6㎞で楽古山荘。
山に入るに連れて空が真っ黒に
町はカンカン照り、山はガス。
明日は大丈夫か。
山荘で「ペテガリ岳」でご一緒した佐賀の若者に再会。
今日登るのは聞いていた、なぜ今この時間1600時にいるか聞くと
朝方雨で待機、NHKの天気予報を待ったが延々とオリンピック放送で
天気予報は結局聞けず、1000発で登って今いるとのこと。
太平洋に落ち込む日高はガスと強風で見ることが出来ず残念がっていた。
これから涼しい支笏湖畔で今夜は泊り、明日朝いちばんレンタカーを返し
佐賀へ帰るとのこと。随分北海道を登っているらしい。

今夜は一人かと思っていると
お姉さんが一人、
お兄さんとお姉さんたち4人組が登ってきた。
牛カルビ焼肉とビールでお腹一杯。
早早就寝。
7月29日
天気回復。ここまで回復するとは思ってもいなかった。
ゆっくりと準備。アースジェットの準備も怠りなく。
4人組は沢登。左股の沢を登るらしい。
楽古岳の登山路となる沢は右股。
お姉さんは既に出発。30分遅れで右股へ。
右股本川を渡渉、作業道を10分。
沢に入り飛石伝いの渡渉を靴を濡らすことなく4回から5回、30分で尾根取り付き。
尾根末端の急斜面をジグを切って登る。20分で尾根道となり淡々と急斜面の登路を登る。
次第に高度があるにつれ、南への稜線が見えてくる。
浦河の海岸線と水平線もおぼろに見える。
登山道は刈払いがされ明瞭。ダニの心配はなさそうに思える。
1200mで頂上が見えハイマツとダケカンバの生える斜面に入る。
ダケカンバは上に向かって生えるのではなく、
雪に押し拉がれてまず下に向かいそして横に、その上で立ち上がる。
過酷な環境が察せられる。
0910 山頂着。
佐賀のお兄さんは昨日2時間30分で登ったらしい。
私3時間20分。十分堪能。
既にお姉さんは到着。すこぶる健脚。
帯広名産お菓子を頂戴する。ありがとうございます。
南方向日高の沈むさまを写真に収めてすぐにガスが覆い始める。
貴重な一枚となった。
北方向は、はるか遠くに登った山々が霞む。
1400m級の南部の山々よりは高いはずなのに
見える山群、尾根の襞からはかえって低く見えて不思議だった。

襟裳岬に収斂していく日高山脈。
浦河と広尾に大きく広がった山と海岸線が
急に、突然に狭まり岬となり海に落ち込む。
鋭角な山群がそのまま海に潜り込んでいると言った方が正しいかも知れない。
見ることができてラッキーだった。

0950ガスが巻きはじめたので、お姉さんと同時に下山開始。
私は左ひざに負担を掛けないよう
ストックワークを駆使、テンポをとって下る。
いつの間にかお姉さんを離してしまったらしい。
こんな下り方になるので少々下りは早いと断らなかったことを悔やむ。
沢に下り着いた所で、耳たぶと首筋にダニ三匹。
おそらく頂上直下の、ダケカンバが被さる地点で上半身に付いた可能性が大。
沢水で頭と首筋上半身を流す。
1140 登山口着
ダニチェック。他についているのは確認できなかった。
靴の泥を落とし、汗を拭き、温泉直行準備。
お姉さん帰着。
これからのおたがいの山行の無事を祈って別れる。
コインランドリーと温泉を目標に帯広へ直行。
これから130㎞移動。
「ペテガリ岳」に比べりゃなんのその。
40㎞走って最初の自販機でコーラ、さらに30㎞でブラックコーヒー
十勝のモール温泉でさっぱり
1830 一人乾杯 
これで日高を去る。



高度があがるにつれ南に低くなっていく稜線が見えてきた







 ハイマツと樺の覆いかぶさる登山道を登る





 樺が横に生える
写真が間違っているわけではありません
下に横にそして上に
過酷はこのように見せてくれる

 やっと北方向の山々が見え始めた
ガスがかかり始めた

山々が折り重なり、遥か遠くは微かに見える
日高で登った山々である
山の尾根は重なり、うねりどこまでも繋がる
南に高度を落としていく峰々

 急速に地形は狭まっている
浦河と広尾間の日高山脈の最後の連なり次第に低くなっている。
そして海へ、海中へ
 北はガスがかかり始めた。
1400m級の十勝岳が大きく、1700m級の北の山々が低く小さく見える。何か不思議な感じ。
 幾重の尾根があるんだろう。その一つ一つに鋭鋒が聳える。
登った山々が見える
 何枚も何枚も写真に収める
 こんな写真も
 今回日高最後の頂上写真
 写真の先が襟裳岬左が広尾、右が浦河、本当に急速に狭まるさまが目の前に展開する
 だんだんガスに隠れる南への尾根
 下山途中に南を見るとガスの中に南への尾根が、最後の展望
 望遠で写真に収める
 頂上もガスが覆い始める。
 樺もがんばれ、過酷な環境に思いが行く

 休憩時の、空中ザックが定番になっている。
だから、ザックが掛けられる木を見つけるまで歩くことになる。これがそろそろ休憩時間と云う時に限って見つからないのよ。
明るい沢を渡渉を繰り返しながら下る。
靴を濡らすことはありません。
 小屋前の渡渉地点。あくまでも明るい。
 登山口と入山ポスト
今日は昨日からの6人に加え
新たに3人とすれ違った。
日曜日、抜群のアプローチの山にもかかわらず
9人。北海道の山はこれです。静かです。堪能できます。その代り熊と共生です。
お姉さん、登るときがさがさごそごそが聞こえたそうです。そう、居るんですよ。

 楽古岳を去る
日高を去る
新たな山へ転進
 楽古岳が遠くに去る
 天馬街道を東へ、帯広へ向かう
 天馬街道を船も走っています。












雪崩斜面を避けて道路は橋梁となっています


 
野塚トンネルを抜けて下って行くと
こんな直線道路となります
どこまでもまっすぐ。真っ平ら。
これから帯広、温泉、一人乾杯。
そして新たな山へ。

日高の山々とお別れ


7月30日 0400起床 (127/84)
天気 曇り
気温 19℃

昨日7/29日高山脈の南端の山「楽古岳」を登った。
7/28夕方登山口の楽古山荘に入ったが
山はガス、回復の見込みはかなり薄く
翌朝ガスなら諦めることにした。

天気は見事に回復。
楽古岳山頂から日高山脈が収斂して
太平洋へ高度を落とし落ち込むさまを眺めることができた。
さらにこれまで登った日高の山々が
北方向に幾重にも重なった山肌の中に
遠く遥かに望め大満足であった。

今朝は、帯広・音更道の駅
昨日下山後1315登山口発
130㎞走って1635帯広着
温泉、一人乾杯爆睡
0400起きて、バリカン
久しぶりさっぱり。
今から、コインランドリー

楽古岳山行報告の予定

上の写真が日高山脈収斂

下の写真が北に折り重なる日高山脈

これで日高を去る。

2012年7月28日土曜日

ペテガリ岳山行

7月26日
ペテガリ山荘へ向けて出発。
国道235号荻伏から元浦川沿いに上流へ
二度目の元浦川林道へ入る。
一度目は6月28日神威岳山行、
ダニの多さにペテガリ岳をあきらめて下山
30㎞走って尾根越えの車止め。
しかし、今日は暑い。山中とは思えない。
車止めで準備するだけで汗びっしょり。
0930 ペテガリ山荘に向け出発
シュオマナイ川本川を飛石伝いに渡渉
作業道から尾根越えルートの沢に入る。
赤テープに導かれ傾斜の緩い沢を進む。
途中5mほどの滝左を高巻く。
河床の石を拾いながら最後は急な尾根への突き上げを登る
1030尾根着
尾根を右へ20mで下りの沢へ、
設置ロープを使い急斜面を下り沢底へ、
20分も下ると沢を離れ作業道跡をたどる。
すぐに伐採後の植林地に出る。植林地内の林道を下ると
1130新設の林道に出る.
林道を約4㎞下るとペテガリ山荘。
砂利道を木陰をひろいながら歩く。
途中車が林道に止まっている。
通行不能と聞いていたので仰天。
これでペテガリ山荘にマイクロバスツアーでも来て居たら
やる気なくなるなと思いつつ下る。

林道の排水構造物が面白い。
ゴム板路面排水施設
ゴム板を丸太ではさみ、路面水を受け止め素掘り側溝へ排水する。
木製グレーチング
路面水を木製の横断暗渠で受け止めると同時に
素掘り側溝の排水機能も持たせてある。
思わ.ず唸ってしまった。

1230ペテガリ山荘着
マイクロバス無し。なんだかほっとした。
山荘内に4,5人の荷物、今アタック中らしい。

汗で全身ずぶ濡れ、頭から足まで、
早速すべて脱ぎ洗い場で汗を濯ぎ洗い。
パンツとTシャツは濡れたまま着て乾かす。
ズボンとシャツは半乾き状態で着る。
明日もこの暑さなら半端じゃなく汗でぬれる。
その状態で二日目も山荘泊はちょっとつらい。
アタック後尾根越えで登山口へ、そして温泉。
其の為には、少なくとも1500時ペテガリ山荘発1800時車着
アタックは0400山荘発1400山荘着、ぎりぎりの設定。
おまけにさらに3時間尾根越えの体力が残っているか。
二泊三日の余裕山行が一泊二日の限界山行になってしまいそう。

今日0400発の女性三人男性一人が1500時帰ってこない。
一人残った男性が心配している。
ようやく、1700時帰着。12時間越え。
神威山荘へ帰る予定がペテガリ山荘泊に。
明日は我が身か。と思いつつ。
今日はさらに、4人到着。
山荘は10人の大賑わいとなった。
流石ペテガリ岳。
2000 就寝、ところが体が火照ったままでなかなか寝付かれない。

7月27日
0300起床、
0300出発が一人
0330出発は一人
0407出発が一人
私は0415出発。

ペテガリ山荘から一気に尾根末端の1050mまで登る。
トドマツの植林地を登り1000mで笹薮の中にハイマツが出現。
1050mコブからさらに1259mのコブに向かって
樹林他の中の笹薮を只管登る。
山荘からずっと下草は笹である。
足元と笹を見ての単調な上りである。
1259mのコブから先は、地図上のコブだけでも
1293m、1191m、1301mが記されている。
そのほかに小さなコブは数えきれない。
登っては下り、登っては下りの繰り返し、
笹薮と足元を見ての上り下りは最後まで続く。
最後の1301mから一気に100m下り
0800時 本峰への最後の500mの登りにかかる
濃い笹藪の圧力に四肢の総動員である。
笹を掴む手、払う手
踏み上げる足に掻き分ける足。
一時間延々と続く。
ガスは切れない。
展望は効かない。
笹薮は続く。
おまけに暑い。

つらい登りが果てしなく続くと思われたその時、
ガスの切れ間、低いハイマツ越しに本峰の標識が見えた。
やっと見えた。やっと来た。やっと着いた
0915 山頂着。ジャスト5時間
展望は全くなし。風が強い。
山頂滞在30分
0945山頂発
500mの急斜面は笹を掴まないと体が持って行かれ
転げ落ちそうである。
最低コルから登り返し。登ったら下り、それを登り返す。
高度はなかなか下がらない、また登るのかよ。
思わず独り言が出る。
1145 下り始めて2時間、未だに標高は1200m
本当に標高が下がらい。
1245 末端コブ到着
ここからは下りだけ
1310 ペテガリ山荘着
1420 パトロールのご厚情で林道末端へ
1500 尾根越し
最後の沢下り、滑らないよう、転ばないよう細心の注意で進む
1600 車着
装備整理、ダニチェック。着替えを済ませ
20㎞の林道と10㎞の一般道で温泉直行。
2000 やっと人心地、
ペテガリに乾杯
爆睡束の間。
やっぱり昼間の体のほてりは続き寝付かれない。
結局、0330には起きてしまう。








 樹林帯の登り返し
 何回も何回も繰り返される
 ガスで展望は効かない
笹薮と足元だけを見てひたすら上り下りを繰り返す
 最低コル手前でペテガリ岳が姿を見せる
姿を見せたのはこの瞬間だけ
貴重な瞬間となった
 高い、まだまだ遠い
心が折れそうになると聞いたが
ホントにそう思う。
これだけ登ってまだあんなに登るのかよ
ということか
ガスは様々に動き回る
  登路の尾根だけがガスに切れ間に姿を現した
 はるばる来たぜと言いたいが遠いな。登山口からの笹薮が頂上まで続いている
 雪で押し拉がれた
樺と笹薮
 もういい加減にしてくれと愚痴りながらそれでも登る
笹薮はどこまでも続く
もう5時間近く上り下りを続けやっと最後の500mの登り
四肢の総動員
 やっと山頂
ガスです。
展望はありません
風が強いです
 南に続くハイマツの稜線もそこまでしか見えません


今から見える尾根を下ります
下る先の方が高いです。
下りながら登るんです。









帰り着いたペテガリ山荘
「淡々と登れば着きます」
「頑張って登れば辛いです」
本当に5時間で登るのはつらかった。
これからさらに装備を詰めて
尾根を越して帰らなければなりません

温泉と、一人乾杯を目指して頑張りましょう