2017年8月4日金曜日
蓮華温泉から日本海(第一日小蓮華山経由朝日小屋)
8月2日(水) 0145起床 (124/84)
天気 晴れのちガス
気温 15℃
朝日小屋の管理人さんに遅くなって心配を掛けてならじと、0400時出発予定を一時間早めて0300時に出発する。
予定では、朝日小屋と白鳥小屋泊の二泊三日、天気待ち二週間やっとの山行である
第一日小蓮華山経由朝日小屋
歩行距離 20.5㎞ 所要時間 9時間35分 総上昇量 1742m 移動平均速 3.1㎞(全体平均速 2.2㎞)
0300時 蓮華温泉駐車場発
0430時 天狗
0528時 白馬大池
0645時 小蓮華山
0721時 三国境
0754時 鉱山道分岐
0840時 雪倉避難小屋
0920時~0933時 雪倉山山頂
1120時 水平道に入る
1228時 水平道・小屋道合流
1235時 朝日平・朝日小屋着
リヒトを点けて一時間半やっと水平線が明るくなる。
相変わらずの岩礫の歩き難い登山道を、転ばぬよう、躓かぬよう、一歩一歩確実に歩く。
兎に角二泊三日、転ばぬ、躓かぬが至上命題。誰も手助けはしてくれない単独行の掟。
白馬大池は、雪が消えお花畑が出現、池の雪は穏やかな水面に変わっていた
小屋はやっと起き出し此れから賑やかになろうとしている
小蓮華山への山稜を朝の冷気の中調子よく高度を稼ぐ。
高度が上がって、北に今日歩く「雪倉岳」~「朝日岳」の稜線が遥かに遠くまで流れている
南には、三本槍が並んだ
「鹿島槍ヶ岳」「槍ヶ岳」「白馬鑓」、これは絶景思わずニンマリ
三国境から雪倉岳に向かう稜線は、一面砂礫である。その砂礫に「コマクサ」が咲く。大きな群落では無いけれど、稜線に広く咲いている
雪倉岳へ向かう鉢ヶ岳東斜面に雪渓が残るが慎重に歩けば問題はない。
雪倉岳から小蓮華山と白馬岳と振り返ると、北海道大雪山を思わせるほどの大景観が広がっていた。ゆったりとうねる広い尾根に残る残雪は此処だけのものである。
三国境から朝日小屋間には、手付かずと云っていい程の自然が残っていた
北アルプスにまだこれ程無垢の自然が残っているとは思いもしなかった
登山道脇至る所に「コザクラ」の群落を見るのは北海道以来である。
朝日岳山頂下の水平道が通れるようになっていた
随分足の負担が軽減される、有難く水平道に入った
朝日小屋で、「おや随分早いわね。此れなら明日一日で日本海に下りれるわよ」
「参ったなー」
兎に角「夕食」が半端なく豪華、且つ美味しい。山小屋ベストファイブにはいる筈だ
昆布締めの刺身
ホタルイカの沖漬け(清水ゆかり管理人さん手作り、魚津産)
おでん(トロロ昆布が添えられている)
デザート(その名も栂海新道、思いのこもった濃い緑)
「一日踏破」の誘いにしっかり乗って「0200時」起床とし、早々就寝
山生活47年目にして初めて「営業小屋」に泊まり山小屋デビュー、豪華な夕食、ふかふかの布団で寝る
病みつきになりそうである
朝日小屋についてバケツを借りて雪渓の雪でアキレスをアイシングしていると声が掛かる
「何処から?」
「蓮華温泉から小蓮華山経由です。」
「エッ、そりゃなんということを!」
と言うお父さんは御年79歳、こちらも蓮華温泉からなのだが通常コース。
ところが、ザックから何やら取り出すので聞いてみると「朝日岳の雪渓を掘ってビールを冷やしながら小屋に来た」
しかも一本ではなく「二本」取り出した。
こちらは小屋で600円/本を飲んでいるというのに、ビール二本担ぎおまけに雪渓の雪まで担ぐ
そのファイトに脱帽
ところが本人曰く「この雪渓で冷やしたビールに敵うものは有りません」
朝日岳には季節を変えて毎年登っていると云う。
去年は雪渓が無くて山頂の向こうで掘ったけれど、今年は雪が多くて助かったと言っていた
ザックから更に色付きの液体の入ったペットボトルを取り出し「飲め」と仰る
「いただきます。梅酒ですか美味しいです」
なんと「自家製梅酒」まで担ぎあげていた
79歳で9時間歩いてビール二本、梅酒を担ぎ上げる
楽しくてしょうがないと言っていた
小屋デビューを楽しい出会いが更にハッピーにしてくれた
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お疲れ様です。
返信削除47年山生活にして、初めての営業山小屋デビューとか、、、笑笑。びっくりです。
そうなんですね。
ふかふかの布団は病みつきになりますか、、また、先輩より大先輩の山旅侍にお会いされたんですね。
ビールに梅酒!
最近、アルコールを飲まなくなって思うところです。
アルコールは元気の源だったなーと。1日や仕事やイベントの節目にしっかり飲んでいた。
それがなくなってしまい淋しいです。早く復活したいところです。
追伸
フェイスブックの映像は素晴らしかったです。
最高の小屋でデビューを飾れて最高でした。簡単に行きつける小屋では無いのだが大勢の登山者を迎えていました。「山小屋の在り方」とは成る程こういう事かと納得しました。白馬岳から北の山に手付かずの自然が残っていたのには感激しました。このままずっと残ってほしいと切に思います
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