2017年8月4日金曜日
蓮華温泉から日本海(第二日朝日小屋から日本海親不知)
8月3日 0200起床 (---)
天気 晴れのちガス
気温 9℃
静かに起きて音もなく準備、外に出ると気温は9℃快適な山行に期待が膨らむ
朝日小屋から日本海親不知
歩行距離 30.8㎞ 所要時間 13時間36分 総上昇量 1527m 移動平均速 3.3㎞(全体平均速 2.1㎞)
0237時 朝日小屋発
0331時 朝日岳山頂
0420時 長栂山
0500時 アヤメ平
0602時 黒岩平
0627時~0637時 黒岩山
0832時 栂海山荘
1022時~1035時 菊石山
1105時 下駒ケ岳
1207時 白鳥小屋
1349時 坂田峠
1435時 尻高山
1613時 日本海親不知登山口着
真っ暗な「朝日岳」山頂で、山頂標柱を撮る。カメラに感謝である
真っ暗の登山道、急な下り、踏み跡から目を離せば登山道を外しそうな砂礫の下り、尾根が広いので転落の危険が無いのが幸いである
吹上のコルから栂の森や湿原を出たり入ったりの道が続く
アヤメ平の下りに入ってようやく白み始める
アヤメ平は、これまで以上に自然が残り目にするものが新鮮である
歩くスピードがガクンと落ちる
一面の湿原とハイマツ
そしてお花畑
結果からすれば「アヤメ平」から「黒岩平」の湿原がこの道の一番の見どころである
「アヤメ平」から今日歩いて下る尾根が、下るのではなく、一つ一つ山を登っては下るという事を納得する。
黒岩山から稜線が非対称に変わる、片側が切れ落ちた稜線に神経を使う下りになる
此処からが我慢の登り始まりである
稜線のコブを一つ一つ越える、登っては下りまた登る。下るのではなく登るのである。
一向に高度が下がらない。
おまけにガスが掛かっているので、幾つのコブを越えるのか、何処まで下ったのか、幾ら距離を稼いだのかが分からない。
栂海山荘まで小さなアップダウンを幾つも重ね漸く到着する
この時点で、気温が上昇したのか全身汗びっしょりである
高山帯から高度が下がった分、気温はぐんぐん上がる
繰り返すアップダウンと暑さの両方と格闘することになった
登山道は明瞭な一本道なのだが、窪地は泥濘、斜面は急でロープ場にハシゴ場だから「ペースの切り替え」が難しい。さらに展望皆無が辛さに追い打ちをかける
稜線が突然ブナの森に変わる
樹林の中は木陰であるが「無風」、これが一番堪える
景色を楽しむ余裕がなくなる
すこし「頭痛」がする。
暫し白鳥小屋で休憩
山を楽しむから「親不知に行く」に気持ちを切り替えないと
立ち直れない
白鳥小屋からも容赦のないアップダウンは続く
二週間天気待ちした「栂海新道」とはとても信じられない
見事に期待を裏切った
ますます気温が上昇して、異常な発汗に加え体が火照ってきたようである
水場で、頭から冷たい水を掛ける
兎に角体を冷やす、水も思いっきり飲む
冷たい水があって助かった
この体の状態では、坂田峠で切り上げる
そのつもりで坂田峠に下り、携帯を出すも「電波」なし
「ギャフン」、思いっきりのカウンターパンチ
坂田峠からの二時間は、この体の調子じゃなくとも辛いだろうと思う
最後、親不知に下る寸前まで、登りに登る。
「日本海がそこに見えているのに着きませんでした」と云う経験者の声に納得する
確かに稜線に付けられた道は、下るのではなく登るのである
散々登ってから下るという辛い道である
下るに従って気温が上がるという「盛夏」に、ワンデイ踏破に挑んだ自分に身の程知らずと云おう。
それでも無事下ってよかった、よかった
下り着いてザックの整理をしていると声が掛かる
「何処から」
「朝日小屋から」
「何時に出て」
「0230時です」
「そうでしょうこの時間に着くなら、それにしても健脚ですね」
「坂田峠からの二時間、要りますか」
「栂海新道生みの親のポリシーでわざわざ稜線に付け変えました。今年も藪払いやら登山道整備をしている。感謝して歩いて貰いたい」
しかし、この最後の二時間を歩いた登山者は、季節を変えて再度歩こうと思うだろうかと心配した
天険の親不知、その歴史や背景、地域の文化を加味した道があっても良いような気がする
再訪をして貰う事に他の山が工夫を凝らしているのを見てきただけに一層そう思う事であった。
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栂海新道を下りとはいえワンデイ踏破ですか。おみそれしましたm(__)m 普通は栂海山荘か白鳥小屋泊の一泊二日ですよ。自分は登りで歩いて二泊三日でした(^^; でも歩き甲斐があって堪能されたことでしょう。お疲れ様でした。
返信削除市来
お疲れ様です。
返信削除脱帽の一言です。
ヘロヘロになるはずです。だんだんと超人の域に達してきましたね。笑笑
台風が迫る故郷では、家の養生に明け暮れております。
*歩く平均速度が2㎞/時なので、行き着けないことはないだろうといつもの調子で歩きました。が、2400mの山頂から海抜ゼロに向かい下ると云うに、なんと「総上昇量が1527m」でした。下りながら通常の山登りに匹敵する登りをこなしたことになります。此れには参りました。黒岩岳からの後半の下りは、まさに修行でした。「坂田峠からさらに下るんですか」と憐れむような声を掛けられたのが良く分かりました。兎に角無事終わってよかったです。
返信削除*65歳、やればできるを実感、山旅仙人に一歩近づいた。お盆の先祖供養に帰ります。また一献