2019年2月17日日曜日

「高野山町石道」を歩く


2月17日(日) 0400起床 (---)
天気 曇り時々晴れ
気温 1℃

案内書によれば
「九度山の慈尊院そして丹生官省符神社から山上西口の大門へ通じる表参道を高野山町石道と云い、開山のおり空海が木製の卒塔婆を建てて道標とした道である。鎌倉時代になって石造り五輪塔形の町石が一町(約109m)毎に建てられた。町石は空海の生地讃岐産高さ3m30㎝角の花崗岩。山上の根本大塔を起点に慈尊院お石段途中まで百八十町」
今日はこれを歩く

「高野山町石道」
距離 23.2㎞ 所要時間 6時間00分 総上昇量 1062m 移動平均速 4.6㎞(全体平均速 3.6㎞)

0645時 柿の郷くどやま発
0700時 丹生官省符神社
0839時~0945時 六本杉 
1044時 矢立峠
1159時 鏡石
1245時 大門着




慈尊院にお参りして丹生官省符神社へ急な階段を上る



















丹生官省符神社の右手、町石道入口に百七十九町石が建つ。此処から町石道に入って行く
今は柿畑に通じるコンクリート舗装の農道になっており、その急坂を登り上がる。
歩き通してみればこの区間「柿畑の農道」が、最大の難所である















勢いを付けて一気に登り上がるとここで足を使ってしまう。農道は延々と一時間続く。
其処に柿畑の柿の木を透かして朝日が上がる。此れで元気が戻る









柿畑の柿の木は、木肌が磨かれてピカピカ手入れが行き届いている。その脇を町石道が山の中に伸びる。暮らしの道でもある。















柿畑が終わると町石道は、いよいよ山中の道となる













町石道を登り上がると、「榧撒石(かやまきいし)」の案内板が建つ、弘法大師伝説がこのような形で残っている









登りは「六本杉」まで続く。今日の核心部は「六本杉」までの登りである
「六本杉」百三十六町石まで1時間40分かかる











二ツ鳥居通過が0908時













百十八町石を確認して百町石を写真に収めることに決める













百十六町石で「白蛇の岩と鳥居」が道脇に、此処にも弘法大師が居る













百十三町石でゴルフ場と並行する。俗世間と隔絶した道ではなく、俗世間と密接につながりのある道らしい










ゴルフ場の隣は神田の里、山間の明るい里はこの町石道が開かれた時代から続く里なのであろう。町石道は、暮らしを繋ぐ道でもあるのだろう







「笠木峠」は、「古峠」同様に南海高野線「上古沢駅」へのエスケープルートの案内板が建つ、八十六町石が建っており百町石を見逃したことを知る
「六本杉」からここまで小さなアップダウンはあるも、柿畑の匹敵する登りはなく山腹をトラバースする道が続いている









百町石を見逃したので八十町石を写真に収めてこれで良しと無理矢理納得する













四時間かかって六十町石、国道の矢立交差点に到着する
山道ではあるも登山道ではない、整備された参詣道なので山屋にとっては辛い歩きになる
登山道は、厚底の硬い登山靴を履き、登山道を踏む感覚で歩く、ところが町石道は傾斜があるとは云えフラットだから足首、股関節に来る。なかなか難しい道なのである
この時点で足はパンパンである






矢立交差点から町石道が急になる。その道脇に「袈裟掛石」の案内板、此処にも弘法大師が居る













更に杉林を歩くと「押上石」の案内板、至る所弘法大師の行いが残っている




















矢立交差点から登り上がった地点が三十九町石の展望台、杉林を歩く町石道の中では唯一と云っていい開けて明るい展望台である








愈々最終区間に入る、此処からは上部を走る車道と並行するが車の騒音や振動、クラクションは聞こえない。静かな歩きが続く。
二十七町石で「鏡石」の案内板が建つ。自然の妙はこうも理解できるのだ















終点が近い「十六町石」が建つ




















終点大門へ最後の登り、脚はパンパンからカチカチになっている
確かに参詣の道は、修行の道である。
















七町石「大門」12時45分着、23.2㎞歩いて所要時間6時間漸く到着。
へとへとであると










大門南バス停で「鉄道代行バス」に乗る。ケーブルカーが工事中で橋本駅まで代行中でであるとある









橋本駅まで1時間20分、「南海高野線」に乗り替え橋本駅発1502時で三つ先の駅「九度山駅」下車。
15時45分「柿の郷くどやま」着
9時間の参詣道の旅、このほかにも参詣道があるが、歩くかどうか少し悩みそうで ある



2 件のコメント:

  1. おはようございます。
    いきなりの1000メートル越えの高低差!
    今回は奥様とは別にに動かれたのですか?
    急にハードになってますが???

    朝もパンパンでしょうが、息も上がる。
    凄すぎて声も出ません。

    電車で動いて大きな紀伊半島はどこも凄いと察します。地図を改めて見てびっくりでした。

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  2. 流石に堪えました。杉林の中が大半、時たま里が、ひょっこり展望が、これが救いです。しかし、歩きながら1200年前の開設の弘法大師の戦略や仕掛けが込められた参詣道のようにも思えてきました。仕掛けは普通に10年もたたずに跡形もなく姿を変える。にもかかわらず1200年この参詣道、そして高野山は弘法大師を引き続いている。事の大きさではなく、人々に何を魅せる仕掛けかと云う事なのではと思い歩くことでした。せめて100年は持つ仕掛けでありたい。

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