2013年10月19日土曜日
大尽山(大川目林道で遭難しないための)最新情報
10月19日 0400起床 (127/83)
天気 晴れ
気温 3℃
早掛レイクサイドヒルキャンプ場を0520発で角違の大川目林道へ向かう。
下北半島「斧」の柄から朝日が上がる。今日はその柄の部分にある「吹越烏帽子岳」との二連ちゃんの予定。
朝日の見事さに見惚れ大川目標識を見落としてバックする始末。
大川目林道をまっしぐらにに進む。
入って3㎞地点で舗装が切れ砂利道に変る。
ここがポイントです。
この分岐を右砂利道の小川目林道に入らないと「大川目林道で遭難」します。
まっすぐ進んだばっかりに「危や林道遭難」するところだった。
「青森県の山」「東北百名山」等の案内本では大川目林道を進むとなってる。
とんでもありません。遭難します。二進も三進もいかなくなります。
7㎞地点に土場があります。凡そ此処まで大川目林道は利用されています。
これ以奥は車の入った形跡はありませんでした。
今回入って行ったのは土場が此処まであるなら奥も大丈夫だろうと思ったからです。
通常ならこの地点に通行不可なり、困難なりの看板があるべきでしょう。
分岐する林道には「通行止め」の看板があるのに、大川目林道本線には無いので進んでしまう。
8㎞地点は最悪、恐らくここで遭難する。
路面、路盤砂利は既に流出して久しく、路床が大きく抉れ、この抉れにタイヤが嵌ったらまず脱出は不可能だろう。抉れは一筋ではなく路盤を二筋抉っているからである。
何故、私は進むことは出来たか。偶然にも軽自動車のトレッドが抉れと抉れを躱す巾だったに過ぎない。抉れから抉れに渡る瞬間に此れがだめだったら諦めるしかないと覚悟した瞬間すらあった。
この地点誰も越えられないだろう。
この地点より先は恐らく誰も走っていない。
先に進むと林道の両側から萱、雑木が繁茂、林道真中にも草は繁茂、路面は確認出来ないほど。
軽自動車が戦車の如く草をなぎ倒し、掻き分け進む。
頭の中では、12㎞地点が登山口なら回転場所もあるはず何とか回転できるだろう。
「大尽山」に登るどころではなく、いかに無事生還するかを考えていた。
10㎞地点から道路勾配が緩くなり路面は安定してきた、しかし藪はますます濃くなるばかり。
12㎞地点までの間で転回出来るところがあれば引き返す決断をする。
12㎞地点手前で林道が下りはじめる。展開場所が出てきた。此処で車を止め歩いて先に進んでみた。なんと50m先が登山口で、しかもその登山口へは下から立派に刈払いされた林道が上がってきている。
突然の林道出現に「これで遭難せずに済んだ」と云う安堵と「一体この林道はどこから来たんだ」と云う疑問、そして「この情報を何故見逃したか、油断したか」と云う反省が過ぎった。
12㎞を一時間かかっていた。
結果は、3㎞地点分岐を右に「小川目林道」に入れば登山口に至るだった。
くれぐれも「大川目林道」を直進なさらぬようご注意ください。
「入ったら」本当に遭難します。
コースタイム
0730 登山口発
0805 恐山ルート分岐
0830~50 大尽山山頂
0905 恐山ルート分岐
0930 登山口着
概要
登山口から綺麗に刈払いされた登山道をゆるく登って行く。倒木が切断されルート確保された地点から、恐山ルート分岐に向かって山腹をトラーバースする。
トラバース路も綺麗に刈払いされ一本道なので道迷いの心配は無用。
恐山分岐に合流したらここから山頂まで一気の登り。
此処でもヒバ林が見事だ。材の堅さを肌に表した大木が「此れでもか」と立ってる姿は見事の一語だ。
高度を稼ぐとこのヒバも「矮小化」してくる。高緯度と高度、厳しい雪環境のなせる技だろう。
最後の急坂を上ると山頂。
恐山の「宇曽利山湖」がそこだけ一点水を湛え上空に雲を浮かべている。
この一瞬を見たいが為に敢えて林道コースを選択した、その甲斐が十分にある展望だった。
印象
コースタイムは余裕十分。登山道は手入れが行き届き申し分なし。地元の皆さんに感謝です。
途中の倒木には「ナメコの幼菌」が生えてまさに秋、美味しい秋がありました。
登山口から林立する幹径1.0mを越すであろうブナ林はトラバース路まで続きそれはそれは見事だった。ブナは高く高く聳えたちそこまで高くなるかと驚くばかり。九州のブナは大きく枝を張りその支配する面積は、幹を中心に直径50m範囲はざらだろう。雪と強風はそれを許さずブナは枝を縮め高さを求めるのだろう。見応え十分なブナを見て「遭難」を忘れてしまった。
私は、貸切で登ったこのルートを選んで正解だった。
今回の反省
登山口へのアクセスも含めた調査不足。
「青森県の山」「東北百名山」二冊の案内書の記事を鵜呑みにしたこと。北海道の山に登る時は、最新のネット情報を追加してルートの確度を上げていた。今回ネット情報を見てはいたけれど「大川目」「小川目」の違いに気付かなかった。
もう一点、二万五千分の一地形図「恐山」には、国道から3㎞分岐は図外で入っていない。
通常は、さらに五万分の一地形図を準備しているので、入山前の検討で気が付いていたかもしれない。
小振りな山と云えど準備万端怠りなく。
「肝に銘じる」出来事だった。
猛省。
しかし下りに使った林道も半端じゃありません。抉れてます。しかし大川目林道に比べたらこの程度。遭難はしません。
途中こんな川状態など当たり前。
最新情報の重要さを再確認した一日でした。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
おはようございます。遭難せずに良かったですね。
返信削除林道とはいえ、手入れしてない道路は怖いですね。
それにしても時間はかかるし、バックはできないし、さぞかし不安だったことと思います。
でも、山行きは、楽勝!
林道で遭難なんて考えてもいないので遭遇してほんとにあるんだと思った。一歩間違えば大変なことだった。しかし、ついてる。このツキはこのままいてもらいたい位だ。
返信削除林道はそうでも、山はやっぱりよかった。納得の山行。