2015年4月29日水曜日

「鬼怒沼山(2140.8m)」のロングランを登る


4月29日(水) 0300起床 (---)
天気 晴れ
気温 4℃

長時間の歩きになるので0300時起床の早支度
準備していると「渓流釣りの二人連れ」が到着
「もう何年やってますか」
「40数年でしょうか」
「やはり・・・」
今日はキャリアに縁がある日だった

「鬼怒沼山(2140.8m)」
歩行距離 24.2㎞ 所要時間 8時間58分 累積標高差 1048m

コースタイム
0437時 女夫淵駐車場発
0537時 八丁湯
0545時 加仁湯
0555時 日光沢温泉
0634時 オロオソロシ滝展望台
0800時 急坂終点
0835時 鬼怒沼湿原
0846時 鬼怒沼巡視小屋
0942時~0952時 「鬼怒沼山(2140.8m)」山頂
1020時 鬼怒沼
1100時 急坂終点
1135時 オロオソロシ滝展望台
1215時 日光沢温泉
1226時 加仁湯
1233時 八丁湯
1335時 女夫淵駐車場着

山行記録
*明日のお楽しみ(下山して温泉まで25㎞、さらに25㎞で道の駅すでに1900時お休みなさい)
*「再開」

足元が明るくなるのを待って出発、橋を渡り仮設歩道の階段を登り一旦奥鬼怒スーパー林道に出て鬼怒川に下る。下ると「鬼怒の中将乙姫橋」を渡り鬼怒川左岸へ。






渡りきった橋のたもとで「カモシカ」が迎えてくれ
た。


















まだうす暗い中じっとこっちを見つめ逃げる様子もない。こんな間近で見たのは初めて、まだ成獣では無いようだった。







左岸につけられた遊歩道は、崖下には落石を避けるための仮設歩道が設けられている個所もある。大部分は鬼怒川沿いの疎林の中を歩く。

















遊歩道を4㎞歩くと第一番目の温泉「八丁湯」、朝日が差し込む広場にログハウスが立っている












第二番目の温泉は「加仁湯」、ホテル風の建物である













第三番目の温泉は「日光沢温泉」、木造昔造りの建物である
温泉客の皆さんもこの遊歩道を一時間歩いて湯浴みや宿泊するとか。
「鬼怒沼山(140.8m)」への登山道は、日光沢温泉の渡り廊下を通り登って行く。
登山道脇の小社で山行の安全を祈る。







林に差し込む朝日を背中から浴び急坂を上りあがる













日光沢温泉から40分で「オロオソロシ滝」の展望台に着いた。
今日初めての休憩、谷向かいの滝はまだ雪が詰まった谷を高度差タップリで流れ落ちていた

















展望台から上は残雪が多く、赤テープを探しながらの登行である
傾斜は益々急になり、小さな谷のトラバースは神経を使う。キックステップで通過したが「アイゼン」はあった方が良い。台地の端に出る急坂の最後は、登山道が雪壁になっているので時間を掛けて登る。






台地に登り上げると傾斜は緩くなり、トウヒやモミの大木が林立する林の中を固く締まった雪を踏んで登る


















赤いテープを拾って登って行くと急に視界が開ける
「鬼怒沼」である。真っ白の雪原、一部には雪が融け枯れた草が顔を出していた










この雪原をさらに奥に進むと絶景が待っていた
「尾瀬の山々」がこの雪原の上に突然出現した













まだタップリと雪を被っている
この方向からこの時期、二山まとめての眺望は至福だ













「鬼怒沼山(2140.8m)」は、さらに右手の樹林の中を登る
樹林の中の登りやすい所を選んでほぼ直線的に登って行く
一つ目のピークを巻き、鞍部から二つ目が「鬼怒沼山(2140.8m)」ピーク、一登りで山頂である
山頂は樹林の中である。山頂標識がかろうじて顔を出していた







展望は、女峰山方向が見えるだけだった
山頂まで5時間のロングラン、林の中の登高が多く日射を避けられたのが幸いして、消耗度はすくない。それでも、急坂の雪斜面の下りとトラバースが待っているので気は抜けない。







太陽が高くなってきたので林の中にも陽が射しこんで、春山の雰囲気が出てきた
上部の急斜面の雪斜面は、後ろ向きで登山靴を深く蹴り込んで一歩一歩慎重に下りた。
この斜面の雪が融けるのは、5月中旬以降だろう。
登り一時間半かかったこの雪の急斜面が、下りは30分だった。







鬼怒川河畔の遊歩道を下っていると、多くの人といき違う。
流石に連休の賑い、さっきまでの雪壁格闘が嘘のようなノンビリだった。












お昼を過ぎて渓流にも陽が射しこみ、水を青々の奔流に変えていた











「キャリアに縁がある日だった」

雪壁下降と微妙なトラバースを終え、ほっとして「オロオソロシ滝」展望台で休んでいると青年が上がってきた
「湿原が良いと来たので見に行く」
足にはズックを履いている
「この上は雪道、急傾斜に谷渡り、無理です。キャリア40年が言うから間違いない」
「ハイ、そうします」
聞いて貰えてよかった
その後、御夫婦とすれ違ったけれど、まさか登ってないだろう。
こんな心配をすることが多くなった

2 件のコメント:

  1. おはようございます。40年のキャリアですか~。
    話を聞いてもらえた人はこのブログをみれば一目です。また、残雪の多さにはびっくりします。
    それにしても、山行きの行程8時間強は体力をかなり奪ったことでしょう。
    温泉でメンテナンスされ、睡眠薬のお酒を飲んで休養。。

    2000m超の山になると本当に違いよく感じとることができました。

    研修中の身であらためて自分のこと、家族のこと。残された仕事人生のこと。そして山旅先輩のように仕事終了後に何をするか??
    そんなことを考えております。無になる趣味をサイド掘り起こしてさがし、8年後の仕事終了後に何をするのかイメージしてみたいと思います。

    先輩は10年前から山旅三昧を想定して仕事をされていたと聞きます。
    少しでも近づきたいものです。

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  2. 貸切の山は実に良い、たった一人と云うのは厳しさも伴うけれど、自分だけが此処にいるという独り占め感覚は他では得られない。山と一対一と云う実感が嬉しい。
    一対一で対峙するというには現役時も今も同じだ。此れが身についているので「大賑わい」がちょっと苦手だ。
    10年はあっという間に過ぎ去るが、準備するには充分な時間だった。10年準備したのにもう3年使って4年目になってしまった。油断してるとあっという間に十年過ぎてしまう。
    油断する勿れだ
    速めに手を打つに限ります

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