ラーメン雑炊で体を温める。
軽量化のためシュラフ無し。
シュラフカバーのみ。
気温6℃、上半身は羽毛の上着
下半身太腿辺りは流石に冷えた。
0400 次第に陽が山を照らし出す
振り返って戸蔦別岳と幌尻岳
向かってはチロロ岳方向、
十勝方向の雲海
写真撮りもせっせと。
北戸蔦別岳から一旦大きく下る。
ハイマツを手で左右に分けながらの下り。
千呂露側から十勝側に登山道を移すと
笹薮とお花畑が交互にあらわれる。
登り返すと今度は一変、岩稜尾根となる。
ハイマツ交じりで歩き難い。
千呂露川側は垂直に切れ落ち
その縁を通過する個所もあって
緊張しながら慎重に通過する。
本峰への最後の登りは岩峰乗越。
積み重なった岩を手ががりにセミロッククライミング。
この岩峰と本峰の尖った山頂は
近づけば近づくほど、
なるほど岩山なんだと実感される。
0630 1967峰着
ピパイロ岳方向は、西側片面からガスが上がり
山頂は見えない。
尾根筋にははっきり縦走路を確認できる。
これで伏美岳・ピパイロ岳・1967峰・北戸蔦別岳・戸蔦別岳・幌尻岳と日高主脈の山が繋がった。
山頂がガスに包まれているが、たまにガスが切れ東西南北の山が望める。
陽を背後から受けるとブロッケン現象が現れる。
ガスと背後の太陽仕掛け通りの現象を撮影する。
まだ0630時だがすでに太陽は高い。
暑くならないうちに復路に。
昨日の12時間行動の結果が左ひざに
登行時にはない痛みが下降時にはしる。
荷を担いでの北戸蔦別岳からの4に間の下山がつらくなりそう。
お花畑が熊の掘り返しにあってます。
ハクサンボウフウを掘り返すそうです。
昨夜と思われる掘り返しもあって、思わず周囲を見渡すけれど気配はない。
笛を吹きながら痛みに耐えて上り下りを繰り返す。
0900 北戸蔦別山頂着
テントをたたみパッキング。
流石に4Lの水がない分軽くはなった。
取敢えずトッタの泉を目指して下山開始。
サポーターの当て方を変えたり、踏み出す左足の爪先方向を変えたり
様々試行するけれど痛みは走る。
我慢と且つだましだまし下降を続ける。
1120 トッタの泉
ささやかな湧出ではあるけれども
冷たさは応えられない。
しばし膝の痛さも忘れて水を愉しむ。
1200二ノ沢
1320北電取水ゲート
振り返ると沢奥に、糠平岳と北戸蔦別岳が見える。
幌尻岳は幌尻山荘経由が通常ルートだけれど
今回予約制を回避して
北戸蔦別経由ピストンというアルバイトを伴ったがかえってこのルートを選択して
日高そのものをゆっくり味わえた気がする。
高さこそ幌尻が2000mを越すのみの高さしかないが
踏み跡としか言いようがない未整備の登山道、
これでもかと四つん這いで登る急登、
粘る濃いハイマツと密生した笹薮
そしてどこまでも重なる山々
鋭鋒が抱えるカール
日高そのものを登ってこの目で見て本当によかった。
1400 千呂露川登山口着
林業作業道や北電管理道をを歩く分には
左ひざの痛みははしらない。どうなってるんだ。
しかし道路歩きはつらいな。只管歩くのみだもの。
おまけに途中で管理車両と行き会ったからなおさら。
登山口で装備整理をしていると
さっき行き会った車両から6人の作業員さんが出てきてお声かけ
鹿児島から地道を走ってきたの。
どこ登ったの。
これからどこ行くの。
熊怖い、だって雲のお家に行くんだもの、
俺たちか、毎日山には行ってから休みは町に行くの
北戸蔦別山頂で携帯が通じた、やっぱ山頂は通じるんだ。
なにこれから写真を鹿児島に送るの
世の中進んでるな。
昔と山登りが変わったといっても
一人で登ることには変わりあんめ。
山はやっぱ、実力の世界だからな。
怪我無いように頑張りな。
ありがとうございます。
千呂露川で靴の泥を落とし
顔を洗い温泉直行。
ビール鯨飲
バタンキュー
岩稜にハイマツ交じり
小さなアップダウン
踏み跡は明瞭
晴れている分には迷う心配なし
しかしガスったら
四苦八苦だろうなというコース
大石がごろごろ
四方八方山、山の中のさらに山の中
どこを見回しても山だらけ
下は見えないし
見えない枯れた枝に
向う脛はぶつけるしで
ただ歩くだけではありません
ブロッケン現象
後光が射すんです
小さな頂上標識
しかし日高3番目の高さ
せめて名前なっと欲しいな
と言っているかも
登ってみるとその存在感は大きい
登ってきた岩稜
千呂露川は垂直に切れ落ちている
この縁に踏み跡があります。
慣れているとは言っても一人旅
慎重のうえにも慎重に通過です
縦位置で取るとこれがまた迫力ある写真に変身
1967峰を乗越て先に進むとこの下りを経て
ピパイロ岳です。
帰り道1967峰を振り返ります。
絶壁ですよ。
北アルプスを彷彿とさせる雰囲気が有ります
高さが1967mだとはとても思えない面構えです
おまけに谷は深く抉り込んでいます
だんだん遠くになる1967峰
こんな岩峰も出てきます
日高の様々な山容の一部なのでしょう
陽も高くなりガスがあちこちから湧いてきます
雲海はいつまでもモクモク浮いてます
ギャーと叫びたくなる真新しい掘り起し
まだ土は濡れてますよ
いくつもいくつも
昨日のもあれば今日のもあるかも
いたる所、それも登山道の脇
登山道の中も掘り返している
君たちのお家だもの
好きにできるさ
それにしても小さな根っこだと思うけど
腹いっぱいになるのかな
と心配になるくらい
それでもこれだもの。
もっと登山道から離れたところでやってもらいたいな
警告は十分だから
北戸蔦別から下山
きっちり写真撮影
北戸蔦別岳、戸蔦別岳、幌尻岳を一枚に
すわ登山道に熊か
ひょっと顔をあげると登山道に座り込んでいる。
おいおい、下れないだろう
どうするよ。
相手もじっと動かない。
じっと目をそらさずにしっかり見るとなんだか形が変。
木の根っこ。登るときに有ったかこんなの。
知らないぞ。
全く。
ようやくトッタの泉
冷たくて甘くて喉をスルスル
北電取水ゲート
ここからは管理用の立派な道路を40分
つらいな。
振り返ると一番奥に
糠平岳と北戸蔦別岳が見える。
もう遥か彼方になってしまった。
岩稜で取った唯一の花
ブロッケン現状、幻想的ですね。しかし、山々の写真が明らかに、4月からすればガラリと変化しましたね。雪山から夏の山に写真の深度もありクリアで、日本じゃないみたいです。
返信削除夏は駆け足で過ぎようとしているのではと思います。
返信削除もう気配は秋を感じる。
8月のお盆15日前後には山では霜じゃないかな。
今朝も北海道の最低気温はオホーツク海側で9℃とか。
とは言っても、山で陽を浴びて登る暑さはどこも変わらない。
夏真っ盛りです。
やっぱいいわ。貸切で登る山は。
1967峰ピストン誰にも会わず。
もうこんな山は北海道にしかないのかもしれない。