2012年7月6日金曜日
緊張のチロロ岳
7月6日 0230起床 (128/80)
天気 晴れ
気温
昨日夕方1700時の日高7月6日天気予報
晴れ時々曇り、チロロ山行決定。
鵜川から登山口まで85㎞
早寝早起き決定
結果
0500 登山口発
北電取水口まで15分作業路
ここから大石ゴロゴロの沢登
勾配も急、小滝の連続
直登できないので滝の横を迂回する。
山用語で「高巻く」という
滝のすぐ横を通る場合
山用語で「へつる」という
このくる返しがずっと続く。
大石を乗り越す。緊張の一瞬
手掛かり足掛かりの無いツルツルの大石
下降時の対応はもっと難しい。
15mほどの滝の高巻きは
一瞬ホントかよと思った。
別なルートを探してもないので
このルートを登る。
ロープは設置してあるが
最後に滝の上部に出る部分は
笹薮を握ってようやく越す。
よくこんなルートを女性が登るなと驚く。
この二か所は下降時に
最も注意が必要なところである。
これを登る
滑りそう
滑ったら下まで落ちそう
恐怖心が先に立ったら登れません
ずっと奥までこの傾斜
水の中じゃぶじゃぶ
良くしかありません
どこを行けばいいの
と聞きたくなる
兎に角安全と思われるルートを直感的に
探し出す
ここが15m滝
写真が悪い
良く分からないけど
壁みたいには写ってる
一つ目の沢を詰めたところ
この頃からガスが上がってきた。
一旦沢を登り切り、尾根を乗っ越す。
再び尾根向うの沢に降り、
雪渓の残った沢を詰める。
雪渓は切れ切れではあるが
かなり上部まで残っている。
雪渓の下は空洞になっているので
むやみには雪渓の上は歩けない
おまけに滑り落ちないように雪渓の上を歩かないといけない
最後の雪渓
急すぎて横の草付きを登りました
雪渓が終わると
お花畑が出現、ちょっと規模が大きい。
黄色と白、緑の中に可憐。
周囲の展望は全くなし。
期待した、戸蔦別、幌尻もガスの中。
0840 本峰と西峰のコル(山頂と山頂の間の一番低くなったところ)
休む間もなく本峰へ向かう
915 チロロ岳山頂
今日も貸切、立派な山頂標識がお出迎え
暫くガスが切れないか待つも、雨がポツリ。
0930 山頂発
ガスはますます濃くなる。
ハイマツの中の登山道も
ハイマツが覆いちょっと見には
どこが登山道か分からい
1030 二番目の沢の源頭
ここから、緊張の二か所を下降しなければなら
ない。
慎重に急勾配の沢を
両手両足を駆使して下降する。
15m滝。
沢靴のフェルト底の泥を落とし
慎重に岩に足を置き
笹薮をつかみ、
設置ロープに
慎重に近づく。
ロープも万全ではないので
笹薮、木の枝、ロープを確認してつかむ。
足を横にずらし、
一歩、一歩滑らないことを確認して体重をかける。
滝下に降りたって安堵。
さらに、ヘつり、高巻き箇所を慎重にクリアしていく。
大石箇所のクリアを下りながら考える。
手掛かり、足掛かりがないので、
一つ、ロープを使う。ザイルを持ってきていないので
ザックの中の10mの登山用の細いロープ。
二つ、倒木を利用する。
倒木を上から下へ落とし、大石に立て掛ける。
倒木を手掛かり足掛かりに下る。
結果
大石手前で手ごろの倒木を発見。
上部まで引っ張り降ろし
上から立てかけ動かない事を確認。
フェルトのフリクションを利かし
大石に慎重に乗る。
樺の幹に手を掛け足をずらす。
大石に踏ん張り、踏ん張り
ようやく着地。
その後も、雨が本格的に降りだす中
フェルト底と石の噛み合い、
苔の生えた石を避けつつ
慎重な下降を続ける。
その間も容赦ない雨が続く。
1210 やっと安心できる作業道到着
1220 登山口着
鵜川から走って来たため
0500出発となった。
一時間早く出られれば
本格雨には合わなかったかもしれない。
やっぱり山は早立ちに限る。
今週は、寒気が入り、雷雨注意報が出ずっぱり。
午前中晴れ予報も当てにならなかった。
無事下山できて大正解。
久しぶりに緊張しまくりの
チロロ岳でした。
しかし、お花畑は大規模で
今が盛り。
十分味わってきました。
たまにはお花畑でパチリ
まだ熊の掘り返しはありませんでした
今日も笛はならしっぱなし
特に沢では鈴は聞こえないので
鈴頼り
熊の爪痕
樺も霧の山に沈もうとしています
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おはようございます。
返信削除【高巻く】・・・直登できないので滝の横を迂回する。
勉強になりました。大きな壁があるときには、横を大きく迂回するのは、仕事に似てますね。
【へつる】・・・滝のよこを通る。
へつる?の語源はわからないですね。鹿児島弁なら「へつる」で想像できるのは。落ちるとかの意味でしょうか?
登って降りるサスペンスがレポートから伝わってきます。とても還暦おじさんがやることではないですよ・・・(笑)
また、熊の脅威も木の枝を見るたび、糞を発見するたびに、脅威でしょうね。
還暦サスペンスおじさんの冒険には驚きまねー。…読者納得(笑)
ひっちゃれないように気を付けてください。
単独行の厳しさは「全てを一人で」ということに尽きる。
返信削除下山して完結、よって沢も、尾根も、藪も山頂も完結の一部分、全て一人で実行、何処が欠けても,何処かで間違っても完結はない。常に五感が働き一瞬一瞬を処理する。微が微の上に重なる、微のつぎにも微が続く、微の連結が山行の完結。どこもおろさかに出来ない。
これから登る日高はロングコースばかり。
要は天気。
北海道に冷たい寒気が入ると、雷さんと雨がセット。
突然お土砂降り。
天気判断がミソのなりそう