5月10日 3時半起床 (138/88)天気 ガス(晴れのち曇りの予報、昨夜の雨は止んでいる)
上部曇り 世間は雲海
一泊二日予定に二泊三日分の食料を準備
結構なザック重量。
熊鈴の鳴りは高らかで安心感がある。
最初は林道歩き。国有林、ゲートでしっかり管理。
ここから2.7㎞登山口まで。勾配は10%前後。
舗装林道に続き作業道を0.9㎞やっと登山口。
ここまでは道路が自然と導いてくれる。
ここからが、経験と勘で初見の登山道を
ファインディングしながらの登山となる。
結構歩かれている登山道でしっかりしている。
ところが、登山道を雪が覆うようになった途端、
登山道の行方探しが難しくなる。
20m~30m雪が覆っていて、
その先に露出しているであろう登山道は
どの方向に走っているか。
無駄な歩きはしたくないので
経験と勘で勝手にこっちと決めて登りだす。
当るときもあれば、外れもある。
が大概、選ぶ道は似たようなところを選ぶらしく
結構な確率で登山道をなぞって登っていく。
ところが、今日は手強かった。
(上二枚は到達地点からトムラウシ方向)
樹林帯の中でこれをやらされる。
どの方向もも似たようなものだし、
歩き出しが難しい。
今日はジグザグ歩行が度々。
おまけに、登り一方の登山道ではなく、
美唄富士山頂はるか下の斜面を
斜めに横断しながら登っていくルートである。
直線的に上に登るなら何とかなるとしても
斜行ルートは選択肢が多すぎる。
それでも似たようなルート選択はするもので、
突如、「天然庭園」看板に出会ったりする。
「やっぱりな」と思う瞬間で、ほっとする瞬間でもある。
雪斜面が連続していればそれほど難しくはないが
雪斜面が、樹林や潅木帯、ハイマツで切れている場合、
この樹林やハイマツ帯を横断して
登山道を探し出さなければならない
上に下に捜す。
藪に突入して突破すればと思うかもしれないが
突入すれば最後、潜り、潜り、跨ぎ、乗り越え、
その難行苦行はやったものにしかわからない。
よって、必死にその必要のない登山道を探す。
今日はこの繰り返し。登っては下り、
進んでは戻る。
それでも、0940時1390mには到達していた。
美唄岳・オプタテシケ山分岐まであと標高で300m。
二時間あれば十分届く位置。
ここで撤退決定。
実は、1350m付近で、でっかい熊の足
いるんだんだここにも。この標高に。雪だらけ、エサはないぜ。
撤退理由の第一。
その二はガス。
1500m付近から上は今日一日ずっとガスで
その上部は一回も顔を出さない。
予報では明日は曇り。
このまま進んでも、明日の360度展望の期待は薄い。
今日中にオプタテシケ山にたどり着く時間はない。
その三はトレース。
ここまでトレースがあれば、次のチャンス確実ものに。
サッサと下山。
インフォメーションセンターで熊情報確認も今季まだなし
俺が初めてだと。
あとは温泉に、北海道限定ビールでしょう。
天気はまだまだ冷えて、雪が降る予報。
何時になったら登れるか教えて。
ちなみに、天気予報は
上川・留萌地方です。
5/11~5/17週間天気予報は
南の人間には、にわかに信じられない
予報が出ています。
明日は確実に休養です
明後日は天気次第では
再挑戦です。
(サーどうすると明後日を思案中)
(早速情報収集するも今季初とか)
(温泉しかないでしょう800円)
(下山して風呂後も山は相変わらずガスの中)
満開とくりゃそりゃ花見だ。乾杯
自然と対話しつつ、欲求と戦いながら安全側を基本とはいえ、決断時とか退路の途中に葛藤はないですか。一人ぼっちの決断。決めてしまえば、次の楽しみに目を向けて。ん~、完敗です。
返信削除ピークをぜひ踏まなければならないという、ピークハントしているつもりはない。私の場合は、このまま登るか撤退か判断する時、見たことのない景色、山模様、さらに遠くの山、山塊、山の連なりが見えるかどうかが基準になっていると思う。
返信削除聞かれてよく考えたらこういう答えになった。
昨日二泊三日分の荷を背負って1400mまで登って、美唄富士避難小屋までならあと掛かっても二時間あれば十分到達、そして明日、明後日の晴天を待つということも考えないではなかった。
しかし、最悪天気が回復せず下山という可能性もある。
この日は、1500m以上はガス、よって景色と展望を楽しめるのは1400m。
昨日はこんな判断経過だったような気がする。
1400m到達、これで今回は十分ではないか、トレースも付けたし天気回復を下で待って、再度荷を背負って登っても良いではないか。しかし、重いザック背負ってここで撤退はちょっと勿体無いな。しかし、天気回復、景色と展望が確実ではない中登るのは中止。さー、サッサと下ろう。これに今回は「熊」が大きな要因ではある。
山を登るとき、一歩登るごとに番った景色、見たことのない山容が目に飛び込んでくる。一歩ごとに新しいことに出会っているといえる。
最高到達点、山頂は、この新しい出会い、見たことのない景色、展望のやはり頂点である。よって山頂に立ってみたい。しかし、展望のない山頂は、この別の頂点を見せてくれない。
よって、周囲が十二分に展望できる機会に山頂に立つことが、登ることの最大の条件になっている。
考えていたわけではなく、山旅三昧はこんなことかもしれないと思ったわけで。