2012年8月16日木曜日

ヌプトムラウシ温泉から沼ノ原・五色が原忠別岳ピストン  

 8月16日 0500起床 (132/80)
天気 雨(雷を伴う予報)
気温 17℃

昨日(8月15日)1210時トムラウシ温泉に無事下山。
靴の泥を川で落とし装備を整理して東大雪荘トムラウシ温泉へ。
ヌプトムラウシ温泉の入り放題の露天風呂に入りたかったけれど
夏休み、天気上々、秘境気分、バーベキューのキャンパーが大勢
とても一人おじさんが入る隙間は無く、次回また静かな時期に再訪するとして退散。
東大雪荘トムラウシ温泉も大賑わい。
トムラウシ山に登る人、登った人、若者、おじさん、おばさん等々。

70㎞走って十勝清水でコインランドリー
時間はすでに1800時。
結局、いたせり尽くせりの24時間オープン道路サービスセンターで泊
ビール500mmL2本で爆睡。

以下、山行報告


8月14日 0230起床
0330 東大雪荘発
0430 ヌプトムラウシ温泉着
林道の斜面、路面とも降雨の影響もさほどなく、と言っても25㎞を一時間
到着して吃驚、こっちは雨に拠る林道災害を心配して雨が止んで入ってきたというのに、
車が10台以上、テントを張ってキャンピング中。
林道は信頼されているんだ。
しかし、途中小さな落石が有ったりしたけど大丈夫かなそんなに信頼して。
0520 ヌプトムラウシ温泉発
0535 登山ポスト。入林者名簿に記入
昨日の雨の中入山した記録もある。
丸太橋を渡って沼の原山の尾根取り付きまで沢を進む。
ピンクテープと踏み跡に導かれ一時間で尾根取り付き。
沢は水量は増えているものの靴を濡らさず渡渉が出来る。
0635 尾根取り付き
急な取り付きを50m登ると尾根に上がる。
尾根上の登山道は2m程も藪が切り払われ快適に登る。
エゾ松や、トドマツの大木が林立、太古の森そのもの。
朝日が差し込みきらきらと空気が輝く。































尾根に登り沼ノ原岳トラバース路で、樹幹にトムラウシ山が見えてきた。












0800 沼の原山のトラバース登山路をすぎて急な斜面を登りきると
沼ノ原に続く台地に上がる。
ここまでも倒木を乗り越えたり巻いたりはあるが整備された登山道が続いている。
台地に上がり25分で石狩岳分岐
0925 沼ノ原登山口の登山道と合流。
石狩分岐から合流までが笹薮。足元が見えない背丈を越す個所もあり
えぐれて泥の溜まったぬかるみに足を突っ込みながらの歩きとなる。
沼ノ原の木道を
五色が原に向けて歩きながら、左に見えるトムラウシ山
右に見える大雪山塊、後ろに見える石狩岳、ニペソツ岳の東大雪の山々
点在する沼、写真休憩で歩が進まない。
大沼のキャンプ地は、静かな湖面のすぐわき。
一晩ゆっくり泊まりたいもんです。
1100 標高1550m五色が原への登りにかかる。
登山道は昨日の雨で水が流れ、ツルツルドロドロ。
登りかかっての200m程は急なうえに粘土質の土。
手を焼く登り。
登りきると、五色が原末端。
木道、ハイマツ潜り、お花畑、沢と並行した飛石伝い。
変化に富んだ登山道をすすむ。
広い広い花畑、その向こうに五色岳の稜線。
北海道も、ここのみ。
この五色が原から見る広がり。
振り返れば沼ノ原と東大雪の山。
標高1500mから1700m
この高見のこの広がり、原始性
ここだけにしかないものである。









沼と湿原五色が原、静寂、風のみ







五色が原、




沢と、草原、青い空









あくまでも青い空、木道を進む、風が渡る












笹原の先っぽに五色岳、笹原、ハイマツ、お花畑、風に青い空、背後には東大雪の山々













1250 五色岳
流石に大雪の縦走路。山頂では学生パーティー
ツアーと思しきパーティー。
久しぶりの賑やかな山となりました。
忠別岳が大きな崩壊斜面を見せている。
忠別岳に向かう。
避難小屋分岐にザックをデポ。
サブザックで忠別岳へ。





忠別岳の向こうには大雪の山々、たおやかな尾根












1425 忠別岳着
ここでも3人の登山者が休憩中。
聞けば忠別岳避難小屋までとか。
流石に縦走路はよく踏まれ、ハイマツをこじ開けるところもなく快適である。









雪渓の傍に立つ避難小屋に下る








1530 忠別岳避難小屋
雪渓が残り水は滔々と流れその手を切る冷たさがなかなかのもの。




















ビールを沈め、しばし待つ。
顔を洗い、首筋を拭く。この冷たさがないといけません。
小屋に入って、グビッ。




















小屋は二人、ほかの皆さんはテント泊。
同宿は、東京からの300名山踏破中の「仲前」さん
「ふうたろう絵日記」ブログを書いているとか。
「仲前」さんの香辛料や炊事道具を見てびっくり。
ホエブス、鉄のフライパン、ステン鍋、生パスタ200g、瓶詰香辛料のいろいろ。
軽量化無視の姿勢もここまで来るとなるほどのこだわり。納得。
若者の特権です。担げるから当然なんです。若いっていいなと本気で思いました。





1830 いつまでも日が沈みません。
忠別岳には最後まで日が当っていました。
就寝
真夜中満天の星空。天の川は白い流れなんだ。はっきりした白い流れが天を横切っている。





8月15日 0315起床
東の空が明るみ始め、やがて朱色に、そして金色に、ついには白色の朝。


























0535 最後に出発。
山襞が影をつくり山に陰影を与え、昼間見る山とはまた一味違う。

空気は冷えている。今朝の気温は8℃。風がないのでそれほど寒くない 






朝の忠別岳と大雪の山々、昼とは違い表情を見せてくれる











空気が冷えて秋到来。












遠くに武利岳、武華山、登った山々がくっきりと雲の上に浮かぶ。







0610 五色岳
トムラウシに向かうお二人、「仲前」さんは石狩分岐まで同行。
三人が出発してすぐ「熊本から」の人が。単独で富良野岳まで縦走。
しばし談笑、ここから見える山はほとんど登ったんですよと言ったら
にこにこ聞いておられました。何とも好感。
無事山行をと出発。



東大雪の山々が、原始の原の上にクッキリ。








0830 五色が原末端
ここからは沼ノ原の全体と、その背後に東大雪の山が全部見える。
その奥に重なる山が、縁取り朧な墨絵のように重なっている。
写真に撮るが果たして、そんなに写っているかどうか。




トムラウシ山が沼の無効に遠くかすむ。
あの山に登ったのは三か月前の5月
















見る角度によって、どっしり感が出てくる
















五色岳のゆったりした稜線、他にない。














0910 沼ノ原登山道分岐
道東最後の猛烈笹薮漕ぎ。
水が引き昨日よりはまし。
それでもこの笹藪は道東一番。
笹が進行方向になびいている。
先行者がいるようである。









0950 石狩岳分岐
「仲前」さんを、五色が原で追い越して先行してきたから挨拶できなかった。
石狩岳を越えて十勝三股までの山行の無事を祈った。

最近の行動食はりんご「ふじ」甘く、汁っ気タップリ、お腹も膨れる優れrもの。








1050 若いお二人さんに行き会う。
実は下りる途中。先行者はこのお二人だった。
登るとばっかり思っていたので、ぜひ五色が原までと勧め何とも迷惑な話でした。
大沼でテント泊とのこと。
なるほど、それで十分だもの。大沼の一夜のテント泊は贅沢だな。
この登山道はそのためにあるとしても不思議はない。
神々の庭で一晩。いい夢が見られるでしょうな。
1125 沢
1210登山ポスト下山

登山道は基本的には整備されています。
笹薮、ハイマツ潜り、えぐれぬかるんだ部分はありますが、
経験者なら十分対応可能です。
沼ノ原まで4時間、五色が原までさらに1時間30分
五色岳まで登山口からt7時間30分、忠別岳までさらに1時間30分
五色岳から忠別岳避難小屋まで30分
大雪~トムラウシ山~十勝岳・富良野岳の人気縦走路から外れている
このコースは、この「大雪山塊最後の宝」かもしれません。
道悪もなんのその、その有り余る原始性に全てが消されてしまいます。
夏でこれだから、秋や初冬、残雪期、想像しただけで鳥肌が立つほどです。
二日続きの天気を待って登って本当によかった。
道東の今季最後の登山として最高の山で締めくくれました。




花も秋の花に変りつつあります


木道の周囲の花ももう冬越しの準備です。結実






キタキツネは今日はどうしたことか、下山後、温泉への道すがら 、コインランドリーに行く途中の道路脇、至る所で目撃、車を止めても逃げる気配無し、パチリ。
















































 
 

7 件のコメント:

  1. お久しぶりです。
    我慢して晴れを待った甲斐あって素晴らしい山行になったようですね。
    真っ青な空と山、自分が登った山々の景色にシャッターを押さずには居られない場面がどれだけあったことか、素晴らしい景色続きで写真休憩が幾度となくあった様子が伺えます。
    登った人にしか見ることが出来ない景色だからこそ、だから登りたくなるのでしょうか!?

    山はお盆を過ぎれば秋が来る!!と言ってたのは本当なんだ!!まだまだ真夏日が続くこちらとは大違いで、羨ましい限りです。風邪など引かないように気をつけて下さい。

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  2. 長いレポートお疲れ様です。
    やっと8月14日に晴れたんですね。いつものとおり朝2時半起床で、3時出発、、相当暗いのではないでしょうか?また動物たちも夜行性だったりすると非常に危ないのではないでしょうか?
    しかし、先客の車が10台もあるなんて、山旅の皆様は本当にすごいですね。
    途中で先輩の自分撮り発見。うーん充実している顔だ。いい顔だ。私たちにはできない顔である。
    ヌプトラムシ温泉からトムラウシ岳にアタックするとこんなに素晴らしい景色か?とびっくりするパノラマが待っていたのですね。天気を待ちに待った成果でしょうか?本当に良かったですね
     しばらく景色に酔っていると、小屋前の小川にはまだ雪があるんですね。完全に万年雪でしょうか。ビールも即冷えて、準備万端でしょうか?(笑)
     小屋の中は2人でその相手の若さに本気でいいなとありますが、相手は先輩に本当にいいなと思っていますよ。だって、一生懸命(笑)働いて、定年の次の日から山旅三昧している人なんて、そんじょそこらにはいません。私が知っている限り、何もしていない人は見ますが、目いっぱい自分の趣味を謳歌している人は知らないです。
    それもそのはず、10年もかけて準備し、やっと飛び出されたのだからさらにすごい。有言実行とは先輩のこと。途中、自転車で転んで心配したこともありましたが、脅威の回復力で復帰(それも2回も・・・(大笑い))

     その話は置いておいて、朝と昼として明け方の忠別岳と大雪塊に感動!!すばらしい!!拍手。
     それから五色が原の末端なんで、そこに行けるひとしかその空気は味わえないんですよね。どんなIT技術を使っても、ドラえもんの世界にならないと無理、、。
    私たちは先輩の報告をみて疑似体験するのみ・・・。それも素晴らしい。
     余計な話ですが、リンゴのかじりあとも素晴らしい。歯槽膿漏なしってことですよね。(さすが)
     最後に花とキタキツネが北海道を思わせる終わり方でした。長い報告お疲れ様でした。
     昨日は花火大会で沢山の人出でしたよ。私は警備で花火はみずに人観察でした。
    にんに

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  3. 天気待機中、転進したくて本気でそうしようと思ったことも。
    忠別岳は、マイナーな山玄人受け。山行の理由は、道東最後は泊付きにすると決めたから。
    泊も良かった、原も良かった。行って良かった。見て良かった。撮って良かった。
    ホントに天啓ですよ。天気上々付きだもの。
    山中で会った人も最高。山好き。若いし。未来を感じられたし。
    少し嬉しくなりました。
    また、道央、道南もがんばろうかなと思いました。
    気持ちが伝わる報告なっているか心配してました。

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  4. こんにちは。始めまして。

    ヌプントムラウシルートの記事を探していて辿りつきました。
    「昨日の雨の中入山した記録もある。」...この記事読んで、あぁ、それ私達だと。
    我々は大変な苦行になりましたが、晴れていればそうでもないんですね。

    14日は良いお天気で良かったですね。
    五色岳で会ったのはおそらく北海道大学の歩く会のメンバーです。
    南沼のキャンプ指定地でこのルートを通ったと話を聞きました。

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  5. 13日の雨と風は上部ではどのくらいひどかったか想像すらできません。相当な難度だったことでしょう。
    それに比べ、14日から15日は天からの贈り物。最高でした。
    大雪山系最後の宝「沼の原と五色が原」今回の北海道「道東」最後に登って大正解。「道東」の集大成でした。
    今後も、南の国「鹿児島の山旅三昧」が見た北海道の山を綴りたいと思っています。

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  6. こんばんは。スズです。
    今日は8月7日の記録を参考にさせて頂いて、
    同行者一名と武利岳に吊り尾根を通って行ってきました。

    山旅三昧さんは単独でこのコースをいかれたのでしょうか...
    だとしたら相当な精神力の持ち主だと思います。
    私が単独だったら、あの笹薮の途中で戻っていたと思います。
    もはやあれは踏跡ですらありません(^^;。

    さて8月13日からの我々の山行を私のブログとヤマレコにアップしました。
    興味があればおいでください。

    http://www.saboten.sakura.ne.jp/~suzu/cgi-bin/diarypro/diary.cgi
    http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-215757.html

    それでは北海道の山を十分堪能して行ってください(^^)。

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  7. しっかり読ませていただきました。いやはやとしか言いようが有りません。
    それでも忠別避難小屋までとは脱帽。晴れていても木道は踏み外しそうでした。
    トムラウシには5月中旬、雪を踏んで登りました。木道や泥沼は雪の下快適でしたが
    膝が痛くなる下りは同じです。残雪期が笹が隠れ登りやすい様です。
    武利岳の対極にある樺戸山地・神居尻山に登りました。一山で十分でした。
    道南の山に移って登ります。

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